湖南省邵東県の黃陂橋鄉のいくつかの村の村民はこのところ怯えながら暮らしている。最近、立て続けに村の地面に突如として巨大な陥没穴が出現しており、道を歩くときも油断をしていると突然地面の下に落ちてしまう。
同県七井村の田畑にも、大きな陥没穴がいくつかあるのが見てとれる。また後ろ側にも同じような形をした大小様々な穴が陥没している。ある村民は朝起きたら家の敷地にある魚の養殖池が魚ごと全部無くなっているのを発見した。村にある数十本の井戸もすべて枯渇し、水を注入してもすっからかんになってしまう。ある村民は畑仕事の最中に危うく陥没穴の中に落ち、穴の縁にしがみついているところ、助けを呼ぶ声を聞きつけた近所の人が駆けつけ、間一髪で難を逃れた。
この辺りに陥没穴が出現した原因は13年間採掘し続けた石膏工場にある。本来ならこの石膏鉱山は特定区域でのみ採掘するべきところを、すでに現在、採掘範囲を超えて光華村にまで達した。その結果、同村の住宅や田畑の崩落を引き起こしている。地面の下が空洞になっているため、住宅や学校を含む多くの家屋に亀裂が入る現象が発生、ひいては倒壊する家屋まであり、枯渇してしまった河川もある。
こんなにも多数の陥落穴が出現したせいで、現地の村民は田畑を耕し、種まきもできなくなった。村民達はこのような環境で畑を耕す勇気はなく、また田畑の水も全部自然に穴の中に流れ込んでしまうと話す。
村民は石膏工場側に対し話し合いを要求しているが、工場側はそれに応じる気配はない。同石膏工場は2015年に現地政府によって既に操業停止の措置を受け、社長は行方をくらましており、村民たちはやむなく黃陂橋鄉政府を頼るほかなかった。現地政府は石膏工場の採掘に関係していることをはっきりと認めているが、どの程度関係しているかを現在、専門家に調査を依頼しているところだ。(編集JK)
「人民網日本語版」2015年12月21日