800日あまりの準備期間を経て、中国が提唱し、57カ国が創設メンバーとして参加したアジアインフラ投資銀行(AIIB)が2015年12月25日に正式に発足した。世界はこの中国が提唱して設立された初の多国間金融機関を喜んで迎え入れた。「人民日報」海外版が伝えた。
財政部(財務省)の楼継偉部長は同日に北京で、「『アジアインフラ投資銀行設立協定』が正式に発効した。これはAIIBが法律的意味において正式に発足したことを意味する」と述べた。同協定によると、協定に調印したメンバー国のうち10カ国以上が批准書を提出し、集まった出資金が資本金の50%を超えると、協定はただちに発効し、AIIBの正式発足を発表することになっていた。
25日現在、ミャンマー、シンガポール、ブルネイ、オーストラリア、中国、モンゴル、オーストリア、英国、ニュージーランド、ルクセンブルク、韓国、グルジア、オランダ、ドイツ、ノルウェー、パキスタン、ヨルダンの17カ国がAIIB設立協定を批准して批准書を提出しており、17カ国の出資金の合計は資本金の50.1%に達した。
楼部長は、「AIIBの正式発足の発表は、国際経済のガバナンスシステムの改革プロセスにおける一里塚という意味をもつ重大な出来事だ。AIIBの多国間開発銀行の法人としての地位が正式に確立されたことを意味する」と述べた。
楼部長は、「設立作業計画に基づき、AIIBの開業式および理事会・取締役会の発足大会が2016年1月16日から18日にかけて北京で行われる。理事会・取締役会発足大会ではAIIBの総裁と各ブロックの理事を選出し、銀行業務、財務、人事など各方面の重要政策文書を審議可決し、AIIBの正式な開業に向けた基礎固めをする予定」であることを明らかにした。
▽アジアインフラ投資銀行設立までの主な出来事
・2013年10月、習近平国家主席は東南アジア訪問の際、アジアインフラ投資銀行設立に向けた重要な呼びかけを行った。
・2014年10月24日、中国、インド、シンガポールを含む第1期創設メンバー21カ国が北京で「アジアインフラ投資銀行設立覚書」に調印した。
・2015年4月15日、AIIB創設メンバー国が確定し、ロシア、韓国、英国、フランス、ドイツを含む57カ国となった、このうちアジア域内国は37カ国、域外国は20カ国。
・2015年6月29日、「アジアインフラ投資銀行設立協定」調印式が北京で開催された。
・2015年12月25日、アジアインフラ投資銀行が正式に発足した。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年12月27日