野生のジャイアントパンダは春になると行動が活発化するが、3月9日、陝西省仏坪県岳壩鎮大古坪村に住む何義軍さんが川べりで水を飲む野生のパンダに遭遇し、すぐに携帯電話でこの珍しいシーンを撮影した。西安晩報が伝えた。

何さんは、「同村は陝西省仏坪県の国家級自然保護区域の中に位置している。市街地に向かう途中の3月9日午後4時ごろ、約4、5メートル先の小川のへりで体長1メートルほどのパンダが悠々と水を飲んでいるのを見つけた」と話す。

何さんはまた、「パンダは水を十数秒飲むたびに1分ほど休憩を取っていた。これを3回繰り返し、全部で4、5分ほどの出来事だった」と振り返る。

水を好む習性があるパンダは長い距離を歩くことさえ厭わず、遠くの山や谷まで水を飲みに行く時もあるという。一旦水源を見つけると、心ゆくまで一心不乱にゴクゴクと飲み、酒を飲んだように動けなくなることもある。この姿が大酒を呷り、ふて寝する酔っ払いに似ていることから「パンダは水で酔う」という説もある。

しかし、パンダの生態観察に従事している、同自然保護区パンダ研究センターの雍厳格元センター長は、「健康なパンダは川辺であっても高山の湧水であっても通常は3分を超えて水を飲むことはなく、殆どが1～2分で飲み終え、食事を摂るため竹林に入っていく。消化器疾患を持つパンダは胸やけや喉の炎症で飲食が困難になる。水を飲むことで喉の渇きを潤し、空腹を満たすことができるが、これはパンダが自分で治療するという習性の1つである。(編集JK)

「人民網日本語版」2016年3月14日