横井裕・新駐中国大使の着任レセプションが17日に行われた。5月15日の北京到着・着任から約1カ月後のレセプション開催となった。3年余り前、中日関係が「氷点下」に陥った当時着任した木寺昌人大使は、着任から4カ月後にやっとレセプションが行われた。横井大使は着任当初から、「日中関係の歯車が着実に回っていくように努力したい」と語っている。
同日のレセプションで、横井大使は中国語で5分間にわたる挨拶を述べた。
横井大使は、「中国で赴任するのはこれが5回目になる。駐中国大使として北京に到着した3日目に習近平国家主席に信任状を捧呈し、すぐに正式な業務を開始した。重大な責任を感じると同時に、日中の友好協力強化に全力を注ぐ決意を新たにした」と強調した。
1980年に語学研修のため中国に渡って以来、幾度にも渡る中国での赴任を経験した横井大使は「これまでの半生は中国の改革開放の30年あまりと重なる」と述べ、「中国で赴任するたび、日進月歩の変化を感じる」と語った。
中日の力の差や中日関係の動向について横井大使は「改革開放から36年が過ぎた。中国では大きな変化が起こり、すでに世界2位、世界のGDPの13%を占める経済大国となった。日中両国は今や、世界2位と3位のエコノミーとなった。新しい時代にふさわしい、互恵・ウィンウィンの新しい関係を着実に築いていかなければならない」と述べた。
中日協力の第一線で働いてきた外交官である横井大使は、中日の国民間の理解の重要性をよく知っている。挨拶の中で横井大使は、「中国では現在、3万3千社あまりの日系企業が業務を展開しており、彼らは現地経済の発展に貢献を果たすと同時に、大量の雇用を創出している。昨年訪日した中国人観光客は延べ約500万人に達し、日本各地で歓迎されている」と指摘。さらに「新たな時代にふさわしい日中関係において、両国国民間の相互理解と交流の促進は欠かせない。双方の各界がたゆまぬ努力を続ける必要がある。今後の業務の中で、中国各地・各界・各年齢層の人々と触れ合いたい。また、中国の日本人および日系企業の人々からのご支援を賜りたい」とし、「2017年は日中国交正常化45周年にあたる。民間から政府までの各レベルでこれを盛り上げ、日中関係を大きく前進させたい」と述べた。
当日のレセプションには、中国外交部(外務省)の6カ国協議代表である武大偉氏および、各国の駐中国外交官、ビジネス界・メディア界の関係者ら約700人が出席した。横井大使は最後に、「日中関係と両国国民間の友情が長足の発展を遂げることを祈り、乾杯!」と乾杯の音頭をとった。(編集SN)
「人民網日本語版」2016年6月18日