今年7月末、観測史上最大の豪雨が河北省の多くの地域を襲った。なかでも同省石家庄市井■県(■はこざとへんに経のつくり)は最大の被害を受けた。山の中に建っている建物の殆どは倒壊し、かつて「世界を感動させた植樹老人」賈海霞さんと賈文其さんの二人が14年の時間を費やして育てた森林も今回の被害を免れることはできなかった。新華網が報じた。
一人は両目を失明しており、もう一人は両腕がなかった。2002年より同県治里村に住む二人の障害者、賈海霞さんと賈文其さんはお互いの手と目になり植樹を始めた。彼らのすばらしい功績はネットユーザーを感動させた。その後、米メディア報道を通じて、中国国外のSNS上に拡散された動画の再生回数は100万回以上にのぼり、彼らは「世界を感動させた植樹老人」と呼ばれるようになった。洪水の被害に遭う前は、3万平方メートルもの荒地を、何万もの木々で緑地(オアシス)へと変えたのだった。
「政府と篤志家の方々が関心を示してくれているので、森林の修復に懸命に取り掛かっている。洪水によって、我々が14年間に渡り丹精込めて作り上げた森林は流されてしまったが、我々の植樹にかけた想いと誇りは健在だ。植樹は今後も続けていく」と賈文其さんは記者の取材に答えた。
「また1から始めればいい。また10年頑張れば次の新天地ができる」と賈文其さんは続けた。「植樹は必ずまた行う。ただ、どこに植えるか、どのように植えるかは検討している段階だ。私たちはまだ50代だし、まだまだ現役。10年かかろうと、もう一度やり遂げる自信は十分ある」とその決意を語った。(編集TK)
「人民網日本語版」2016年8月25日
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