趣味を仕事にする若者が中国で増加 爬虫類ショップで働く若者たち
チンチラやハムスター、フクロモモンガ、フトアゴヒゲトカゲ、ヒョウモントカゲモドキなど、愛らしく、かわいく、おとなしい小動物のほか、個性的で、目新しく、観賞価値が高く、さらに手のりにできる爬虫類が近年、中国の若者の間で人気のペットとなっている。この若者をメインとした新たなコミュニティには、初心者の購入者のほか、愛好家からブリーダーへとレベルアップしている販売者もいる。後者の中には、趣味を仕事とし、長期的なキャリアプランを立てている人もいる。
若者の間でますます高まりみせる爬虫類人気
北京市で有名な植物・ペット専門の市場「新官園」にある小動物や爬虫類を販売している店では、20-30歳の若い店員がたくさん働いている。
于紀霖さん(27)は、仕事のプレッシャーが深刻だったグラフィックデザイナーの仕事を辞め、今年7月から「新官園」の爬虫類ショップで働き始めたという。「爬虫類は今よく売れている。若者の間でとても人気で、自分もとても興味があったので、この店で働くようになった」と于さん。
新官園の他の店で働いている若者のほとんども、「爬虫類が好きなので、爬虫類ショップで働いている」と話していた。その多くが、子供のころから各種ペットを飼っており、経験豊富だ。そして彼らは大学などではこうしたペットとは関係のない専攻を学び、関係のない業界で働いていたものの、今では縁あってペット業界で働くようになったのだという。
爬虫類が大好きで、新官園の常連客という00後(2000年以降生まれ)の大学生・黄景逸さんは「ここ数年、百度貼吧やbilibili(ビリビリ)といったプラットホームに投稿される爬虫類の動画がどんどん増えている。周りにも爬虫類に興味がある友達が爬虫類をペットとして飼うようになっている。多くの人、特に若者の間で爬虫類がますます受け入れられるようになっていると思う」と話す。
趣味を仕事にする若者が増加
爬虫類業界で働くようになった于さんは、そこには利益率の高いビジネスが潜んでいる可能性があることも知った。数千元(1元は約20.0円)で購入したクモのペアの繁殖に成功し、数千匹が孵化。半年後に亜成体となり、1匹当たり数百元から1000元の利益を出すことができるようになったのだ。そのため、2年前から本格的にクモの大規模飼育を始めたという。
繁殖や養殖を行うようになると、爬虫類の愛好者は、ブリーダーへと変わっていく。陳堯さん(35)は、小動物・爬虫類業界で働くようになって13年になり、新官園で現在、こうしたショップ3軒を経営している。そんな陳さんは、「動物の繁殖というのは我慢の連続。養殖とはお金を動物に、時間を経験に変える過程。店の経営よりも、ブリーダーのほうが好き」と話す。 (編集KN)
「人民網日本語版」2023年8月15日
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