伝記映画「オッペンハイマー」の中国プレミア公開セレモニーが8月22日、北京市にあるユニバーサル・スタジオ・北京で開催された。脚本と監督を務めたクリストファー・ノーラン監督の中国訪問は、「ダンケルク」のプロモーションで訪中した2017年に続き、6年ぶりとなった。現在、ハリウッド俳優組合がストライキに突入しているため、主要キャストを務めた俳優たちはいずれも同セレモニーに姿を見せず、ノーラン監督がプロモーション活動に孤軍奮闘することになったという。
ノーラン監督はファンサービスのサインに追われながら、「6年ぶりに北京に戻ってくるとは夢にも思わなかった。自分を支えてくれるファンがこれほど多いことに、とても感激している」と語った。
映画「オッペンハイマー」は、世界初の原子爆弾を開発した「原爆の父」として知られる理論物理学者ロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた伝記「オッペンハイマー『原爆の父』と呼ばれた男の栄光と悲劇」を原作として映画化した作品。キリアン・マーフィーがオッペンハイマーを演じるほか、ロバート・ダウニー・Jr、マット・デイモン、ゲイリー・オールドマンら著名俳優が出演している。
ノーラン監督の作品の特徴には、奇抜なプロットと複雑な時系列操作、スタイリッシュな映像などが挙げられるが、映画「オッペンハイマー」はこれまでの作品とは大きく異なっている。歴史伝記映画であることから、ノーラン監督は同作品で奇抜なプロットは捨て、そのストーリーについても、これまでの作品のような複雑な時系列操作をかなり抑えている。映画「オッペンハイマー」では、オッペンハイマーの生涯と歴史の流れという枠組みの中で、この特別な人物の極めて重要な人生経験を描き出している。
セレモニー会場で北京に到着したばかりのノーラン監督に、「北京でどんな北京グルメを食べてみたいですか」という質問があがると、その場にいたファンからは、「豆汁児!」という声が挙がった。「豆汁児」とは緑豆豆乳を発酵させて作る酸味を帯びた独特な味わいの飲み物で、北京の庶民の味と言われている。ファンからの「お勧めグルメ」を耳にした監督は、「了解。食べてみるよ」と応じた。
映画「オッペンハイマー」は、8月30日から中国大陸部で一般公開される。(編集KM)
「人民網日本語版」2023年8月25日
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