唐代のオシャレな女性たちはどんなコーディネートを楽しんでいたのだろうか?
中国のコーディネートシェアプラットフォームで現在、「唐代風コーディネート」や「唐代の漢服」関連の話題が大人気となっている。唐代のオシャレな女性たちのコーディネートをチェックするなら、名画「唐人簪花仕女図」は外せない。
代表的な仕女画である「唐人簪花仕女図」は、唐代のオシャレな各種コーディネートを描き出している。女性たちは色の組み合わせにこだわりを見せているほか、重ね着を駆使したレイヤードコーデにもこだわり、それにより高貴さや気品を演出している。
唐人簪花仕女図の一部(遼寧省博物館所蔵)
上品な色の組み合わせに見る唐代の繁栄ぶり
この絵に描かれている女性のスカートには、唐代に最も流行した布地である薄く透き通った絹織物やきめの細かい絹織物が使われている。胸から下の胴体を包むような筒状のベアトップワンピースは長く地面まで伸び、薄く透き通る生地のゆったりした襟元と袖のトップスを合わせている。メインカラーは朱色で、模様もバラエティに富んでいる。
ヘアアクセとネックレスを組み合わせたゴージャススタイル
「唐人簪花仕女図」に描かれている5人のオシャレな女性たちは髪を高く結い上げたヘアスタイルとなっている。それは、貞元(785-805年)の時期に流行した「高髻」と呼ばれるヘアスタイルで、花飾りや歩搖、金かんざしといったヘアアクセサリーで飾りたて、とてもきらびやかで、ゴージャスな装いとなっている。女性たちはこのほかにもアクセサリーとしてブレスレットやゴールドのネックレスもつけている。ゴールドとパールは当時最も流行した組み合わせ。また純金のアクセサリーを幾重も重ねてつけるといったコーディネートもしていた。「唐人簪花仕女図」よりも前の時代に描かれた絵画は、主に歴史や宗教に関する人物などがほとんどだったため、この絵は当時の社会の様子を描き、後世の各時代の仕女画や仏教美術などに影響を与えた。私たちは「唐人簪花仕女図」を通して、唐代の輝くばかりの繁栄ぶりとその開放された社会を垣間見ることができる。(編集KN)
中国の文化財は語る
博物館は人類文明を保護し、伝承する重要な場。博物館に所蔵されている文化財は埃をかぶった骨董品ではなく、いずれも民族の生きてきた証となる生きた伝承だ。「中国の文化財は語る」では毎回博物館に所蔵されている文化財の紹介を通じて、文化財に込められた中国の文化と精神について紹介していく。
「人民網日本語版」2023年9月4日
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