中国の水素エネルギー産業が活況、複数のプロジェクトが陝西省で実施へ
陝西省発展・改革委員会、国有資産監督管理委員会、楡林市政府が主催する中国(西部)水素エネルギー大会がこのほど、陝西省楡林市で行われた。大会では「世界水素エネルギー産業発展白書」が発表された。同白書によると、世界の水素エネルギー市場は持続的に成長している。中国の水素エネルギー産業は近年活況を呈し、急成長の段階に入っている。人民網が伝えた。
同白書によると、2022年時点で、水素エネルギー産業チェーンの異なる国・地域が計228件の大型水素エネルギープロジェクトを発表した。投資中のプロジェクトは工業や輸送などの分野に多い。同白書は中国の国内市場について、「ダブル炭素」(CO排出量ピークアウト・カーボンニュートラル)の目標達成を推進するため、水素エネルギーの需要及びエネルギー消費に占める割合が大幅に成長する。特に交通分野の水素エネルギー応用が占める割合が大幅に上昇する。同白書は、2060年までに中国の水素エネルギー応用分野がより細分化されると予測した。
今大会は「水素エネルギー・新コース 低炭素・新未来」をテーマに、水素エネルギー産業のエコシステムをめぐり、グリーン、低炭素で質の高い発展を模索する初の国際的なイベントには、中国内外の有名企業の代表者、水素エネルギー分野の科学研究機関の専門家・学者、業界リーディングカンパニーの責任者が共に出席し、中国内外の水素エネルギー全産業チェーンの170社余りが出展した。
同大会では計48件のプロジェクトの契約が交わされた。プロジェクトの協力範囲には水素エネルギー中核技術の研究開発、水素エネルギー設備製造、水素エネルギー応用モデル事業などがあり、水素の製造、貯蔵、充填、使用などの水素エネルギー産業化発展関連の技術成果が含まれた。投資総額は332億8000万元(1元は約20.2円)。
うち中国科学院理化技术研究所的の成果実用化プロジェクトが実施された。契約双方は液体水素工場、液体水素充填スタンド、自動車用液体水素システム、液体水素関連設備の安全検査などの分野で協力する。
このほか、陝西省の産業構造及び未来の発展に注目して22年末に設立された水素エネルギー産業プラットフォームである陝西水素エネルギー産業発展有限公司も、中国科学院西安光学精密機械研究所の産業機関である西安中科光機投資控股有限公司(西科控股)との協力を開始した。西科控股の契約代表者の張亜飛氏は取材に、「双方は楡林などの地域での水素エネルギー応用モデル拠点の建設を推進し、地域水素エネルギー産業の協同発展を促進する」と述べた。
陝西省の関係当局がこのほど発表した水素エネルギー産業の発展に関する「ロードマップ」の中で、楡林の水素エネルギー大型トラック設備製造及び陝西北部水素エネルギー供給・応用センターとしての戦略的位置づけを行ったのは特筆に値する。報道によると、楡林で完成した石炭化学工業プロジェクトの水素消費量は毎年450万トンにのぼる。また1000標準立方メートル毎時の電解槽がすでにラインオフしている。パーク内の水素抽出・水素貯蔵・設備製造拠点が間もなく稼働開始する。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年9月19日
注目フォトニュース
関連記事
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257 Mail:japan@people.cn