甘粛省張掖市、光・貯蔵・水素・熱総合応用モデルプロジェクトが完成
「中能建張掖光・貯蔵・水素・熱総合応用モデルプロジェクト」1期1000標準立方メートル毎時水電解水素製造・貯蔵一体化プロジェクトがこのほど稼働開始した。これは甘粛省第1弾となる「グリーン水素」生産能力が市場に供給され、「河西水素エネルギーモデル回廊」の重要な一環を補ったことを示している。中国新聞網が伝えた。
張掖市コストモニタリング・重点プロジェクトサービスセンターの田学飛副センター長は取材に対し、「張掖市の開発可能な風力・太陽光発電資源は約7200万kWだが、実際の開発量は約10分の1しかない。開発の主なボトルネックは、新規発電の外部への大量送電が不可能である上、現地でうまく利用する手段がないことだ。これは西北地域が直面している普遍的な問題だ。それに対し、水素エネルギー産業はこの問題を解決する鍵となる。水素エネルギーはエネルギー革命を推進し、「ダブル炭素」(CO2排出量ピークアウト・カーボンニュートラル)の目標を達成する重要な足がかりであるだけでなく、新エネルギー産業を強化し、工業経済の質の高い発展を推進する効果的な手段でもある」と述べた。
中能建張掖光・貯蔵・水素・熱総合応用モデルプロジェクトを例にすると、1期プロジェクトは5MWの自前の太陽光発電所を電源とし、送電されない発電量のすべてを水電解水素製造に用いて、毎年約800万kWhの電力を現地で150トンの高純度水素に変え、使用中の30台の水素燃料電池路線バスの水素の需要を安定的に満たす。2期4000標準立方メートル毎時水素・合成アンモニア製造プロジェクトが完成した後、市場化取引により毎年グリーン電力を1億8000万kWh購入し、毎年3000トンのグリーン水素と2万トンのグリーン合成アンモニアの生産能力を形成し、中国のグリーンアンモニア市場の空白を埋める計画だ。
甘粛省張掖市光・貯蔵・水素・熱総合応用モデルプロジェクト総合充填ステーション。画像提供は中能緑電(張掖)公司
田氏は、「甘粛省初の水素エネルギーゼロ炭素産業パークの張掖経済技術開発区化学工業パークでの建設が計画されている。グリーン電力によるグリーン水素の製造、グリーン水素によるグリーン合成アンモニアやバイオメタノールの製造など、複数の大規模利用プロジェクトが建設中だ。中国のリーディング技術の常圧電解槽、高出力水素燃料電池、電極などの複数の設備製造プロジェクトも続々と実施されている。水素エネルギー産業は工業のブレイクスルーの力強いエンジンになろうとしている。同時に30台の水素燃料電池バスが引き渡し済みで、都市の公共交通、景勝地への移動、景勝地間の交通などの応用シーンに続々と投入され、各大型景勝地の輝かしいシンボルになっている」と述べた。
田氏さらに、「張掖市は2025年までに毎年6万トンのグリーン水素生産能力を形成し、現地で30億kWhの余剰電力を利用する。全産業の投資額は累計で80億元(1元は約20.0円)を超え、年間生産高は200億元を超え、西北地域の重要なグリーン水素化学工業、モデル応用、設備製造拠点になる」と続けた。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年8月14日
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