北京の国家級グリーン工場が112軒に
京東方科技集団(BOE)の北京亦荘に位置する工場を見下ろすと、ずらりと並んでいるソーラーパネルが屋根を覆っていることが分かる。工場エリア内には廃水回収システムが設置されており、100%の再生水生産が実現されている。京東方の北京工場を含む中国全土の工場の太陽光発電設備容量は114MWに達しており、温室効果ガスの排出量約6万トンの削減に相当する。新華網が伝えた。
北京市経済・情報化局によると、初の「全国生態の日」(8月15日)を控え、京東方のようにますます多くの北京の工場が「グリーン」を追い求めて前進している。市全体の国家級グリーン工場はすでに112軒に達し、グリーンと低炭素が首都の質の高い発展の新たな標準装備になっている。
グリーン工場とは何か。国家標準によると、グリーン工場とは土地使用の集約化、原料の無害化、生産のクリーン化、廃棄物の資源化、エネルギーの低炭素化を実現した工場のことを指す。北京ではグリーン工場が各業界で急台頭している。ABB工場はビッグデータと人工知能(AI)を利用し設備の監視と管理を実現しており、温室効果ガスの排出量が3年前より65%減少した。悦康薬業はボイラーの余熱の再利用により、毎日数千kWhのエネルギーを節約している……。
北京市経済・情報化局省エネルギー・総合利用処の何瑾処長は、「北京は地方標準を持続的に最適化し、第14次五カ年計画(2021-25年)製造業グリーン低炭素発展行動案を策定・発表した。『グリーン診断』を開始し、第3者サービス機関が『訪問サービス』を行い、政府がグリーン技術改造資金の支援を提供している。2020年より30数件のプロジェクトを支援し、5000万元(1元は約20.0円)近くの補助金を支給している」と述べた。
グリーンな発展を実現するためには、サプライチェーン全体が「グリーン」に向かう必要がある。京東方や北京ベンツなど複数の「チェーン主」が川上・川下企業の炭素排出削減を牽引し、グリーンな生産を実現している。北京ベンツはこのほど宝山鋼鉄股份有限公司と調印した協力覚書の中で、今年からより環境に優しい低炭素鋼を使用しはじめ、26年から自動車の鉄鋼使用の炭素排出強度を徐々に50−80%下げると打ち出した。
グリーンを価値あるものに変え、グリーンの原動力をさらに強化する。北京は新たなグリーン・低炭素政策を検討・発表し、自動運転ミリ秒級反応やAI基盤モデルなどの重点技術分野における省エネルギー・排出削減に重点的に焦点を当て、条件を備える企業と工業パークによるカーボンニュートラルの実現に向けたロードマップの模索を支援する。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年8月15日
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