スマホの位置情報利用した「大人のかくれんぼ」に夢中になる中国の若者たち

人民網日本語版 2023年10月27日15:06

(画像著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)

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夜のとばりが下りると、公園や大型商業施設などで、さまざまな色の光るブレスレットをつけて疾走する若者を目にすることがある。彼らは、携帯電話で位置情報を共有し、古くて新しいゲームの「かくれんぼ」で遊ぶ若者たちだ。数十人から百人以上で、位置情報をリアルタイムで共有し、その場でチームを分けて、「ネコ」と「ネズミ」に分かれてかくれんぼをし、「ネコ」が「ネズミ」を探し出す……。今年9月初め、9.9元(1元は約20.6円)もしくは16.8元だけで一晩遊べる「大人のかくれんぼ」ゲームが、中国全土の各大都市で流行し始めた。大まかな統計によると、北京、上海、広州、深セン、成都、重慶、蘇州、杭州などの40都市以上で、かくれんぼのコミュニティが出来ており、オフラインイベントが行われている。

これは子供の頃のかくれんぼのアップグレード版だ。ただ、現在流行中の「大人のかくれんぼ」は北斗衛星測位システムを利用しており、SNSとスポーツの属性を持っている。

かくれんぼゲームの参加方法は主に、(1)オンラインの友達コミュニティに申し込む(2)WeChatのミニプログラムで自らサークルを選択して申し込む、の2種類に分けられる。

「粗門」というトレンドスポーツ総合プラットフォームもかくれんぼゲームへの参加申込ができるプラットフォームの一つで、タップしてページにアクセスすると、かくれんぼゲームの関連情報を見ることができる。10月23日を例にすると、この日、北京や広州、上海、西安、成都など複数の都市でかくれんぼゲームの実施が数十回発表され、申し込んだ参加者はいずれも20人を超えた。このゲームは現在、中国各地で行われている。

「粗門」の関係責任者は、「当プラットフォームのデータによると、現時点で、中国全土で3202のサークルがかくれんぼゲームを行っている。9月から10月23日にかけては1万6000回のかくれんぼゲームの実施が発表された。時間は午後7-10時の間に集中し、参加費は9.9-19.9元。当方のアクティビティには、フライングディスクやキャンプ、ウォーキングがあるが、現在はかくれんぼゲームが追加された。かくれんぼが急に流行し始めたのは主に、これがスポーツとSNSの属性を兼ね備えたゲームだからだ。フライングディスクやフラッグフットボールと比べると、かくれんぼゲームそのものには競技性がない。かくれんぼで『ネコ』が『ネズミ』を探し出す過程で、それぞれのチームの参加者は各自で戦術を検討し、徐々に親しくなる」と述べた。

阿生さんはかくれんぼゲームの大ファンで、9月からすでに20数回参加している。「これは病みつきになるゲーム。このゲームで遊ぼうとしたのは、体を鍛えるついでに友達を作りたかったから。ジムでランニングするより、ゲームの形で走りたい。自分にとっては、『ネコ』になっても『ネズミ』になっても、仲間と一緒に戦術を検討し、知恵を働かせてゲームに勝つと、達成感がある上、友情も深まる」と阿生さんは言う。

「粗門」の関係責任者は、「かくれんぼは企画コストが低いため、爆発的に成長している」としている。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年10月27日

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