中国が制定を主導した初の仮想発電所国際標準が発表

人民網日本語版 2023年10月31日15:02

中国電力科学研究院有限公司(中国電科院)が29日に明らかにしたところによると、同社が制定を主導した国際標準「IEC TS 63189-1:2023仮想発電所-第1部:枠組みと機能の要求」がこのほど、国際電気標準会議(IEC)によって正式に発表された。同標準はIECが発表した初の仮想発電所国際標準で、同分野における国際標準の空白を埋めた。科技日報が伝えた。

仮想発電所は「再生可能エネルギー・電力網・負荷」を集積・最適化したクリーン発展の新世代スマート制御技術と双方向ビジネスモデルだ。従来的な電力網の物理的枠組みにおいて、インターネットと現代情報通信技術を利用し、電力網に分散している各種資源を集積し、運営制御・市場取引の最適化を協同で行うことで、電源側のマルチエネルギー相互補完、負荷側のフレキシブルなインタラクションを実現するとともに、電力網にピーク調整、周波数調整、予備などの補助サービスを提供できる。これはエネルギー生産・消費の革命に適応する世界の主流傾向であり、新型電力システムを構築する有力な手段でもあり、クリーンエネルギーの利用及びエネルギーの低炭素トランスフォーメーションに将来を見据えたソリューションを提供している。

同標準は初めて仮想発電所の統一的な用語の定義、技術要求、制御枠組みを打ち出し、仮想発電所の発電出力の予測、負荷の予測、発電・電力消費計画、調整可能負荷管理、エネルギー貯蔵装置の制御・管理、分布型電源の調整と最適化、状態監視、通信、データ収集などの面における機能的要求を明確にした。世界各国の仮想発電所の計画、設計、建設、検収に重要な技術的参考を提供し、仮想発電所の推進・応用及び持続可能な開発において基礎的な役割を果たすことになる。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年10月31日

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