中国、グリーンでクリーンな暖房供給方法を模索中

人民網日本語版 2023年12月04日13:35

寒波の影響を受け、中国の複数の地域で気温が大幅に下がり、北方地域が全面的に暖房シーズンに突入した。政策に導かれて、複数のエネルギー企業が複数の地域で有意義な模索を行っている。原子力、地熱エネルギー、風力発電、太陽光発電などのクリーンな暖房供給方法が一般の家庭に加速的に普及している。

原子力による暖房供給が新たな進展を遂げた。中国初の地級市(省と県の中間にある行政単位)間の原子力暖房供給プロジェクトである国家電投「暖核1号」3期原子力暖房供給プロジェクトが11月25日、正式に稼働開始した。山東省海陽市で暖房を供給すると同時に、暖房供給エリアが乳山市に達し、ゼロ炭素熱源の地域を跨ぐ相互接続と共有を実現。同プロジェクトは乳山市中心市街地の630万平方メートルをカバーし、原子炉1基当たりの最大住民暖房供給面積の記録を再度更新した。原炭換算で23万トンの代替効果があり、二酸化炭素(CO2)排出量を42万トン削減する見込みだ。暖核1号の今シーズンの暖房供給面積は合計で1250万平方メートルに達し、海陽市と乳山市の約40万人の冬季クリーン暖房の需要を満たせる。

地熱暖房供給が日に日に人気になっている。今シーズンの中国石油化工集団有限公司の地熱暖房供給能力は前年同期比15%増の9500万平方メートル以上で、北京市、天津市、陝西省、河北省、河南省、山東省、山西省などの11省・直轄市の100万世帯以上の住民に地熱暖房供給サービスを提供できる。年間のCO2排出削減量は約470万トン。中国石油天然ガス集団有限公司(中国石油)の地熱暖房供給プロジェクトは北京市以外にも、河北省、河南省、山東省、山西省などの10以上の省に広がっている。今年新たに11件の地熱プロジェクトが全国への冬季暖房供給を承認された。中国石油はこれまでに地熱暖房供給市場面積を新たに4000万平方メートル以上拡大し、累計で3000万平方メートル以上の地熱暖房供給面積を完成させ稼働開始させている。年内にさらに20件の地熱暖房供給プロジェクトを稼働させる計画。

風力発電と太陽光発電による暖房供給がより多くの家庭に普及している。内蒙古(内モンゴル)自治区扎魯特旗で暮らす劉暁斌さんは、「山風にさらされてきたが今や暖房が利くようになったとは思いもよらなかった。室温は平均で24.5℃に達する」と大喜びで語った。温かさの裏には、国家電投内蒙古公司扎魯特旗暖房供給ステーションがひっきりなしに、扎魯特旗風力発電所の熱を1万2000世帯に送り続けていることだ。河北省平泉市小寺溝鎮の人々は、国家電投による「分散型太陽光発電+電気暖房」エネルギー使用モデルを用いている。村人は家庭内に電気暖房設備を設置すると同時に屋根にソーラーパネルを設置している。生まれる電力は村人の暖房に優先的に供給され、余剰電力は電力網に送られる。同プロジェクトは毎年約900万kWhのグリーン電力を生み、同鎮の1656世帯の村人に99万元(1元は約20. 5円)以上のクリーン暖房補助金収入をもたらしている。(編集YF)

「人民網日本語版」2023年12月4日

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