伝統の蒸し菓子「青浦焋糕」で迎える春節 上海

人民網日本語版 2024年01月18日16:16
伝統の蒸し菓子「青浦焋糕」で迎える春節 上海
楊勤峰さんが制作した新年を祝うデザインの焋糕(1月10日撮影・劉穎)。

「練塘糕団」は、上海市青浦区の無形文化遺産だ。「焋糕」は、その練塘糕団の最も代表的な伝統の蒸し菓子となる。「焋糕」は、もち米とうるち米粉を一定の割合で混ぜ、蒸しあげて作る。通常、粉を挽き、湯種と餡を作り、型に詰め、焋打ち、蒸し上げといった工程を経て作られる。新華網が伝えた。

楊勤峰さん(43)は、「練塘糕団」制作技術の第4代継承者。彼の曽祖父は、かつて蒸し菓子を売って家計を支え、蒸し菓子作りの技術も家族で受け継がれてきた。楊さんは、成人後、上海市街地にある建築設計会社で働き、それなりに成功していたが、常に田舎の素朴で自由な生活を懐しみ、ついに2012年に故郷に戻り起業した。彼は伝統的な蒸し菓子のオリジナルブランドを立ち上げ、継承工房を設立し、「焋糕」の制作体験イベントを定期的に開催して、この伝統グルメを人々の食卓と記憶にとどめようと頑張っている。

楊さんの「焋糕」作りでは、よりふわふわにするため、粉をふるいにかける。そして粉を型に詰め、卵型の木製道具でくぼみを作って餡を詰める。そして再び粉を上からかけて、余分な粉をこそげ取り、表面を平らに整える。糕布を敷き、型に蓋をして、閉じた型を慎重に逆さまにして焋打ち(原材料を均一な状態に整え、仕上げる作業)を行う。その後、「焋糕」を型から取り出し、蒸し器に入れる。約15分間蒸せば、モチモチとした食感の「焋糕」が完成する。また、色付きの粉や、様々な型を使って異なるデザインや形の「焋糕」を作ることもできるという。

春節(旧正月、2024年は2月10日)を控え、楊さんが制作する新年を祝うデザインの焋糕は、品薄になり始める。「伝統グルメが人々に受け継がれ、愛されているのは、そこに人の温もりや愛情が隠れているからだ」と彼は感じている。(編集KM)

「人民網日本語版」2024年1月18日

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