日本の「イヤミスの女王」湊かなえさんが上海ブックフェアに登場
「日本のミステリー小説の女王と中国のミステリー小説の王の『対話』」が15日、2024年上海ブックフェアで実現。日本の湊かなえさんと中国の紫金陳さんが対談した。また、湊かなえさんの「贖罪」が販売され、サイン会も行われた。東方網が報じた。
上海ブックフェアに初参加となる湊かなえさんがイベントに登場すると、ファンたちは興奮を隠しきれない様子だった。入場者は300人限定だったものの、ミステリー小説ファンが殺到し、座席が数列追加されたという。
1973年生まれの湊かなえさんは、読者の間で「イヤミスの女王」と呼ばれている。2007年にわずか2週間で書き上げた短編「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞し、小説家デビューを果たした。そして、2008年には代表作となる「告白」を刊行し、大きな反響を呼んだ。その後も、日本推理作家協会賞や山本周五郎賞、本屋大賞といった大賞を次々と受賞したほか、多くの作品が映画化やドラマ化され、高い人気を誇っている。
ベストセラーとなった「告白」に続いて、湊かなえさんの力作となった「贖罪」の中国語版は、今年5月に、読客文化から出版された。「贖罪」は、湊かなえさんの独特の作風を保ちながら、物語のスケールがさらに大きく、さらに奥深い内容となっている。たくさんの読者から、「『贖罪』は、素晴らしいミステリー小説というだけでなく、人間性や償いに迫る文学の傑作だ」といった評価が寄せられている。
紫金陳さんと湊かなえさんには、東野圭吾さんの小説が小説家になるきっかけとなったという共通点がある。紫金陳さんは、「2012年に、東野圭吾さんの『容疑者Xの献身』を読んだが、それが初めて読んだ推理小説だった。その後、自分でも小説を書きたくなり、数ヶ月後から、推理小説を書くようになった」と振り返る。
また、湊かなえさんが、「代表作の『告白』と『贖罪』は、どちらも女性の視点から書いている。でも、次の作品は、父親と息子の物語になる」と話すと、紫金陳さんも、「これまでの作品の主役は男性ばかりだったが、最新作は女性の物語」と明らかにした。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年8月21日
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