「千億県」が59県にまで増加、さらに厚みを増す中国経済成長の基盤

人民網日本語版 2024年08月22日15:16

「中国の県域経済の質の高い発展に関する研究2024」が発表したデータが最近、注目を集めている。2013年から2023年までの10年間に、年間域内総生産が1000億元(1元は約20.4円)を超える「千億県」の数が、9県から59県へと増加したのだ。

「千億県」のランキングを分析すると、以下のことがわかる。

■ 経済力がさらに強化された。59の「千億県」は昨年、陸地総面積は全国の1.2%、常住人口は同4.5%でありながらも、全国のGDPの7.6%、一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)生産額の10%以上、「専精特新(専門化・精密化・特徴化・新規性)」の特徴を持つ「小巨人企業(高い成長性または大きい発展のポテンシャルを持つテクノロジーイノベーション中小企業)」の約10%を占めた。

■地域的分布がより広範になった。59の「千億県」のうち、東部が44県、中部が8県、西部が6県、東北が1県。これは「千億県」がほとんど東部沿海地域に集中していた以前とは大きな変化だ。中・西部地域でも「千億県」が数多く出現し、県域経済が省内で果たす役割が一層重要になった。これは新時代において地域協調型発展戦略と地域重大戦略を深く実施してきた結果でもある。

■産業構造がより最適化された。産業のモデル転換と高度化が「千億県」台頭の重要な支えとなった。多くの「千億県」は産業チェーンの延伸、付加価値の向上、在来産業の優位性の拡大に努めると同時に、電子情報、先進製造など先端産業を中核に新興産業の育成と強化を加速し、新たな道を切り開き、新たな優位性を掘り起こし、イノベーションの能力を絶えず高めている。

中国には2800以上の県級行政区があり、その経済規模は全国の4割近くを占める。「千億県」に代表される県域経済の質の高い発展は、中国の新型都市化、都市と農村の融合的発展、農村の全面的振興による顕著な成果を鮮明に示すものであり、中国経済の活力と強靭性の重要な体現でもある。

県域経済は、経済の大循環において従来の事業を引き継ぎ未来を切り開く重要な役割を担っており、中国経済の成長において潜在力が最大の基盤となっている。新時代に入り、県域経済が勢いよく発展し、中国経済成長の基盤は一層厚みを増している。(編集NA)

「人民網日本語版」2024年8月22日

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