列車に忘れてしまった物はここで保管されているかも!
列車に乗った時に、落とし物をしたという経験がある人は少なくないだろう。中国で今年の夏休みの帰省・旅行に伴う鉄道輸送体制「暑運」が実施された7月1日から8月31日にわたる62日間、北京南駅に届けられた落とし物の数は約2万点にも上った。最も多かった日は1日当たりで約400点の落とし物が届けられたという。では、どんな落とし物が多いのだろうか?そして落とし物を取りに来る旅客はどれほどいるのだろうか?
落とし物トップは身分証カード
北京南駅には倉庫が3ヶ所あり、保管されている落とし物で多いのは各種身分証カード、雨傘、帽子、水筒、充電器などだという。
北京南駅の遺失物保管所の職員は、束になった身分証カードを見せながら、「身分証カードは、どの時期も常に一番多い落とし物。1日で数十枚の身分証カードが届けられる。身分証カードのほか、学生証や医療保険カード、各種仕事関連のIDカードなどがある」と説明する。
倉庫内にはカラフルなさまざまタイプの傘も保管されており、これも夏に比較的多い落とし物となるという。
北京南駅の遺失物保管所の1号倉庫内には、多種多様な約1万点の落とし物が保管されている。それぞれの落とし物には、届けられた日付や列車番号などが記されたラベルが貼られている。
北京南駅の職員は、「この倉庫で保管されているのはここ1ヶ月の間に届けられた落とし物。この他にも保管期間が2-3ヶ月に達した落とし物や、保管期間が3ヶ月以上に達した落とし物を保管する倉庫もある」と説明する。
落とし物は宅配便で発送も可能
旅客の張さんは最近、「高速列車の座席に携帯電話を忘れたかもしれないと気付いて、鉄道アプリ12306を使って、落とし物情報を送信したところ、20分後に鉄道の職員から電話がかかってきて驚いた」と言い、北京南駅の遺失物保管所で無事見付かったという。
落とし物をした場合、旅客は鉄道「12306」カスタマーサービス電話に連絡するか、アプリ「12306」で落とし物の詳しい情報や連絡先を送信するか、駅の窓口に助けを求めることができる。旅客からのこうした届出を受けると、鉄道当局は直ちに駅や列車などの関連当局と連絡を取って、探す作業を始めることになる。
職員は、「落とし物の受け取り方には、本人が受け取りにくる方法と、代理人が受け取りにくる方法がある。本人から委任された家族や友人、宅配便配達員などを代理人とすることができる」と説明する。
宅配便配達員の蔡さんによると、「1日平均40-50件の落とし物の発送手続きをしている。小さいものは身分証カード、大きいものではベビーカーまであった。落とし物を一つずつ丁寧に確認し、写真を送って落とし主に確認してもらい、指定の書類にサインする」という。
北京南駅には、旅客の落とし物管理マニュアルがあり、旅客から落とし物をしたという届出を受けると、駅の窓口やプラットホーム、切符販売窓口、保安検査所などの職員が、情報に基づいて探し始める。
統計によると、2024年の「暑運」期間中、北京南駅は約7000点の落とし物の落とし主を見つけることができたという。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年9月5日
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