ドライアイの症状を軽減させるのは、笑うこと?
動画の指示に従い、笑顔を浮かべながら、「ヒヒヒ、ハハハ、茄子(チエズ)茄子茄子、七喜(チーシー)七喜七喜、ハハハハハハ」というフレーズを1セット30回言い、そしてこれを毎日4セット繰り返す「笑うトレーニング」を8週間続ければ、軽・中度のドライアイ患者の症状を効果的に改善でき、しかもその治療効果は人工涙液(ヒアルロン酸ナトリウム0.1%、以下同様)を点眼するのとほぼ変わらないという。「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」は12日、中山大学眼科センターの梁凌毅・劉奕志両教授のチームと厦門(アモイ)大学眼科研究所の劉祖国教授のチームによる最新の研究成果を掲載した。科技日報が伝えた。
中山大学眼科センター副主任、失明予防・治療弁公室主任の梁凌毅教授は、「ドライアイの発生は、その人のライフスタイルと密接に関わりがあり、うつや焦燥などの心理状態とドライアイの進行にも密接な関係があることは、多くの研究で明らかになっている。焦燥やうつなどのネガティブな感情の人の方がドライアイになりやすく、症状もより顕著だ。幸福感が高い人はドライアイの症状が軽い」としている。
これまでの研究によると、人が笑うと自律神経が活性化され、涙の分泌を刺激する。ところが現在までに、「笑う療法」がドライアイを予防もしくは治療できることを論証した研究はなかった。しかしこれが仮に効果的ならば、その治療効果は最も良く用いられる人工涙液と異なるのだろうか。
梁教授はこの発想に基づき、2020年よりチームを率いて研究に取り組んでいる。研究チームは299人の軽・中度ドライアイ患者を選び、これを無作為に2組に分け、人工涙液による治療と「笑うトレーニング」をそれぞれ8週間受けさせた。後者のチームの患者は動画の指示に基づき、毎日4セットのトレーニングをこなした。
8週間後、2組の患者の症状及び体調がいずれもやや改善されていた。しかも「笑うトレーニング」の治療効果は人工涙液に劣らず、目の状態改善はむしろ人工涙液より優れていた。またトレーニング停止から4週間後も、「笑うトレーニング」を受けた患者のドライアイの症状は持続的に改善されていた。
梁教授は、「この研究結果は、ドライアイの治療に新しいプランをもたらし、目薬に長期的に依存してきたドライアイ患者に新たな希望をもたらす。またドライアイの発症メカニズムの研究掘り下げに新たな方針を提供した」としている。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年9月14日
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