客の「要望」を分かってくれる女性理容師が大人気に 8時間並ぶ客も
中国のショート動画共有アプリで最近、「ヘアスタイリスト暁華」というアカウントが大きな話題となり、「客の要望にちゃんと耳を傾けてくれるヘアスタイリスト」だと評判になっている。ネットユーザーらは「分かってくれる理容師をついに見つけた」と喜び、「散髪ツアーで全国を回ってほしい」と強く要望する人もいる。
「暁華」の本名は李静さん(33)で、湖南省懐化市で夫と一緒に理容店を経営している。では、李さんの散髪の腕はどれほど良いのだろうか?
目まで自信に満ちた印象にしてくれるカット
李さんは夫と共に「靚点」という名前の理容店を経営しており、店を出して今年で11年になる。この理容店の大きさはわずか20~30平方メートルであるものの、そこには李さんのすべての理想が詰まっている。
理容師である李さんは、客の要望を理解することに長けており、「髪型を変えずに長さだけを短く」や「全体的に短く」、「両サイドを短く」といった要望に合わせて、はつらつとしたイメージに仕上げることができる。「おまかせで」という理容師泣かせの要望に対しては、客とコミュニケーションを取りながらカットしていくという方法を取っている。
そんな李さんは今年2月、客を増やすために、ショート動画をアップし始めた。すると、思いがけないことに、わずか1ヶ月ほどで、ある動画が爆発的人気を集めるようになった。李さんは「自分のやって来たことは間違っていなかった」と自信を強めたという。
李さんの動画は、トーキングスキルに長けているわけでも、専門用語を連発しているわけでもないのに、見始めるとなぜか夢中になってしまう。李さんにカットしてもらった人は、髪型だけでなく、「目まで自信に満ちた印象に変わっている」という。
李さんは、「好評価」の秘訣は実はとてもシンプルで、「コミュニケーション」と「理解」だと言う。どんな客が来ても、まず最初に相手が本当に求めていることを知ろうとするという。例えば、「少し短めにするだけ」という客の場合、まず、どれくらいの頻度で散髪しているかを聞き、「1ヶ月に1回」という答えが返って来ると、1ヶ月で伸びる髪の長さの分だけ、「大体小指の第一関節までの半分くらい」を切るといった具合だ。
「これからも髪を切り続ける」
李さんが「ネットの人気者」になり、多くのネットユーザーは、李さんのライブ配信の視聴者数が10万人を超える時もあることに注目している。「一般ネットユーザーだけでなく、中国各地の美容師たちもその技を盗もうと視聴している」とするネットユーザーもいる。
李さんの理容店は今、大繁盛になっており、中には、李さんの技を体験しようと他の地域からわざわざやって来て、8時間並ぶ客もいるという。さらに、そのスキルをレクチャーしてもらうためにやって来る同業者もいる。
「人気理容師」になったからといって、李さんはカットの値段を変えることはなく、男性30元(1元は約21.3円)、女性45元のまま。体力的に限界があるため、1日30人ほどの客しか対応していない。「とても疲れるけど、楽しい」と李さんは言う。
絶賛する声が続々と寄せられていることについて、李さんは「上手というよりは、ミスをできるだけ減らしているだけ」と謙遜する。そして、「カットのためにわざわざ来ることはおすすめしない。でも、美しい景色が広がる私の生まれ故郷・懐化市を旅行するために来て、ついでに散髪に来るというなら大歓迎」と語る。
李さんは将来について、「はさみを握っているこの手で未来をしっかりと掴みたい。お客さん一人ひとりの要望に真剣に耳を傾け、満足してもらいたい」とし、「今後の計画?もちろん髪を切り続けること!」と答えた。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年11月11日
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