中国の科学研究チーム、新しい燃料電池デジタル設計法を発表

人民網日本語版 2024年12月10日14:03

天津大学の焦魁教授のチームは高精度数学モデリングにより、新しい燃料電池デジタル設計法を打ち出した。燃料電池の設計案を高速に作成・最適化し、電池の性能を高め、研究開発期間を短縮し、コストを削減できる。関連論文は国際的に権威ある学術誌「Energy & Environmental Science」に掲載された。同大学が5日、明らかにした。中国新聞網が伝えた。

新しい燃料電池デジタル設計法のイメージ図。(画像提供は天津大学)

新しい燃料電池デジタル設計法のイメージ図。(画像提供は天津大学)

同チームは燃料電池の設計理論・方法分野で高精度シミュレーションモデルを構築し、電池構造を最適化した。そして商用燃料電池に適応する設計法を打ち出し、大型燃料電池3D+1Dシミュレーションモデルを構築した。その計算効率は従来の3Dモデルより10−20倍向上し、複数種類の電池設計案を高速に作成し、研究開発期間を短縮できる。

同論文の共同連絡著者で、北京億華通科技股份有限公司の副社長である李飛強博士は、「水素燃料電池を例にすると、当社がこの新しい方法で設計した燃料電池は、その電気化学反応と流動抵抗分布の一致性といった指標は、現在の市場の主流製品より20%以上向上している一方で、メーカーの設計・製造コストは現在の60%まで削減でき、研究開発期間は従来の3分の1に短縮できる」と述べた。

同チームが打ち出したデジタル支援設計法には汎用性があり、あらゆる商用燃料電池に使用でき、電池の研究開発期間を効果的に短縮するとともにコストを削減し、その商業化プロセスを推進することができる。また同方法は、リチウム電池や電解槽などその他の多くの電気化学装置分野に拡張できる。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年12月10日

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