整形外科手術支援ロボット、ミリ単位の精度を実現
北京積水潭病院の蒋協遠院長、スマート整形外科研究型病棟の王軍強主任が率いるスマート整形外科チームはこのほど、天璣整形外科手術支援ロボットを用いた経皮的骨盤スクリュー挿入技術を使い、90歳の高齢骨盤骨折患者の治療に成功した。科技日報が伝えた。
経皮的骨盤スクリュー挿入技術は困難でリスクが高い手術だ。しかし天璣整形外科手術支援ロボットのミリ単位の精度によるガイドのもと、この手術は計1時間半で終了した。術中の出血は20ミリリットル未満、各スクリュー挿入位置の切り口の長さは約1.5センチメートルと、予定通りの成果を達成した。
天璣整形外科手術支援ロボットは北京天智航医療科技股份有限公司(以下「天智航」)が長年にわたり、整形外科手術支援ロボット分野に取り組んできた成果の一つだ。
天智航がこのほど発表したデータによると、同ロボットは200以上の医療機関に導入され、累計手術件数は10万件を突破した。天智航の総裁を務める取締役の馬敏氏は取材に、「同ロボットは臨床応用のクローズドループを徐々に実現した」と述べた。
馬氏はさらに、「同ロボットは革新的に『1台で複数の適応症に対応する』技術を実現した。中には、頸椎、胸椎、腰椎、仙椎を含む脊椎全域の手術、骨盤、寛骨臼、四肢などの外傷手術、人工股関節・膝関節置換術が含まれる。これは世界初の『3in1』汎用全整形外科手術支援ロボットだ。統計によると、同ロボットの24年の1台当たり年間平均手術件数は150件を超え、国際基準とされる年間200件に迫りつつある」と説明した。
「手術件数は増え続けていくだろう」と語る馬氏は、同ロボットのコアコンピタンスについて、次の2点を挙げた。第一に、完全な独自開発の技術ロードマップを堅持し、コア技術を確立している。第二に、高い信頼性と安全性を備え、豊富な臨床応用の実績があり、製品の総合的な競争力が高い。
AI、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなどの次世代情報技術の持続的な発展と応用に伴い、医療技術業界はよりスマート化・個性化・高精度化の方向に向かっている。(編集YF)
「人民網日本語版」2025年3月6日
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