陳小平・全国政協常務委員 「AI時代にはグリーン・コンピューティングパワーが必要」

現在注目される大規模言語モデル技術や業界・シナリオに特化した革新的なAIの研究開発には、コンピューティングパワー・リソースによる強力な支えが不可欠だ。全国両会（全国人民代表大会・中国人民政治協商会議全国委員会）の会期中、陳小平・全国政協常務委員は「独自開発の自国で制御可能な全国統合型の新しいグリーン・コンピューティングパワー・システムの構築を加速させ、人工知能（AI）など未来産業の質の高い発展を支援する」ことを提言した。

デジタル時代において、コンピューティングパワーは最も重要な情報インフラであり、すでに水や電気、石炭と同様の基礎的資源となっており、生産と生活のあらゆる側面に浸透し、各業界のデジタルトランスフォーメーションを推進する重要なエンジンとなっている。

陳氏は、中国全土で統合的に地域協同型のコンピューティングパワー・ネットワークを構築し、国レベルのコンピューティングパワー調整・取引プラットフォームを整備し、「東数西算」（東部地域のデータを西部地域で保存・計算すること）プロジェクトを深化させ、地域を跨ぐ多層的なコンピューティングパワー高速直結ネットワークの構築を加速し、コンピューティングパワー・リソースの効率的なマッチングを促進することを提言した。

コンピューティングパワーは新たな質の生産力の発展における重要な要素であり、コンピューティングパワー産業を質の高い発展へと推進するうえでの方向性だ。陳氏は「グリーンテクノロジーの研究開発を強化し、インテリジェント調整、『源網荷儲』（電源・電力網・負荷・エネルギー貯蔵）、新型電力供給・バックアップ電源、グリーン電力集約供給などの技術やメカニズムのイノベーションを深化させ、コンピューティングパワーの利用効率、ネットワーク性能、エネルギー消費などの指標の常時監視を強化し、コンピューティングパワーの低炭素・省エネ型運用を実現し、コンピューティングパワーと電力の質の高い協同発展を推進すべきだ」とした。（編集NA）

「人民網日本語版」2025年3月11日