海南省瓊海市にある博鰲(ボアオ)鎮で開催中の「ボアオ・アジアフォーラム2025年年次総会」で26日、人工知能(AI)をテーマにしたサブフォーラムが2回行われた。開始30分前に会場に行くと、すでに満席になっていたほか、通路も人でいっぱいになっており、AIの注目度の高さを目の当たりにすることができた。
写真提供・中国日報
ボアオ・アジアフォーラムの「常連客」で、AIの分野の権威ある専門家である張亜勤院士(清華大学講座教授)は、「今年に入るまで、こんなに大きな変化が起きるとは考えていなかった」と感慨深げに話す。張院士が語る「激変」とは、世界のAI産業の急速な発展のことで、中でもDeepSeek(ディープシーク)の影響力は特に際立っている。
張院士は、「ディープシークは、ハイクオリティのリソースとオープンソースというスタイルを武器に、ここ数年のAIの分野における最大規模の系統的なイノベーションを実現し、中国の世界に対する大きな貢献となっている」と強調する。
中国社科院大学の教授である中国国務院の元副秘書長・江小涓氏は経済学という観点から、「ディープシークは、寡占の局面を打破し、AI産業が競争の段階に本格的に突入するよう働きかけ、技術力から、産業力への転換を実現し、従来の市場において経済の競争の構造を構築した。競争という環境ができると、市場は自発的に様々な問題を解決するようになる」と分析する。
サブフォーラムでは、企業界の代表である、会計事務所・KPMGの劉建剛中国副主席が、「AI応用において、コア競争力を高めなければならない。今年の春節(旧正月、今年は1月29日)期間中、たくさんの企業のCEOが、ディープシークをどのように企業の運営に取り入れるかを検討した。低コストで、オープンソースの推論モデルであるディープシークは、速やかに配置できる技術アーキテクチャを提供し、AIの平等化発展を効果的に促進している。今後、水や電気と同じように、AIが基本的なリソースとなり、誰でも使えるようになるだろう」との見方を示した。(編集KN)
人民網日本語版」2025年3月27日
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