深セン市、エンボディドAIロボット産業発展行動計画を発表
広東省深セン市科技革新局がこのほど、「深セン市エンボディドAIロボット技術イノベーションと産業発展行動計画(2025—27年)」(以下「行動計画」)を通達したことが12日、同局への取材で分かった。「行動計画」は、グローバルなAIとロボット技術の融合発展における戦略的機会を捉え、エンボディドAIロボット産業のイノベーション・エコシステムの構築を加速させ、同産業の質の高い飛躍的発展を推進し、中国内外をリードするエンボディドAIロボット産業集積区の建設を加速させるとともに、世界的に重要な影響力を有する産業技術イノベーションセンターの構築加速を目指している。科技日報が伝えた。
「行動計画」は、深セン市が2027年までに達成すべき発展目標を明確にしている。具体的には、ロボットの重要なコア部品、AIチップ、AIとロボットの融合技術、マルチモーダル知覚技術、高精度運動制御技術、巧みな操作技術などの分野におけるブレイクスルーを実現する。また、新たに評価額100億元を超える企業を10社以上、売上高10億元を超える企業を20社以上育成し、10億元規模の応用シーンを50件以上実現し、関連産業の市場規模を1000億元(1元は約20.5円)以上に拡大するとともに、エンボディドAIロボット産業クラスターに関連する企業数を1200社以上に増やすことを目指す。さらに、公共サービスプラットフォームマトリクスを構築し、より多くの川上・川下企業、研究機関、イノベーションチームを誘致し、より整備された産業エコシステムを形成することで、エンボディドAIロボット産業の総合力が国際トップレベルに達する。
「行動計画」は、「コア技術のブレークスルーの主導」「公共サービスプラットフォームの構築」「最適な科学技術イノベーション環境の創出」という3つの面を中心に、18の重点課題を細分化している。これには、コア部品の技術開発、ロボットAIチップの技術革新、高性能バイオニックマルチフィンガーロボットハンドの研究開発、エンボディドAI基盤および特定分野向けの大規模言語モデルの構築、高機能イノベーションサービスプラットフォームの整備、量産化製造能力の向上などが含まれる。
特筆すべき点として、「行動計画」は「クロスプラットフォームで多様なオープンソースデータセットの構築」を打ち出していることだ。深セン市は、エンボディドデータの収集・分離、遠隔操作および人間によるデモンストレーションなどの手法を研究し、エンボディドデータ収集の重要技術のブレークスルーを実施する。さらに、特定の応用分野向けに技術試験場を構築し、視覚、触覚、力覚、位置データなどのマルチモーダル要素に基づいた実機データ収集プラットフォームおよびデータシミュレーションプラットフォームを開発する。さらに、設備共有プラットフォームを活用してデータソースの多様性を拡充し、データセットの多様性と適用性を向上させる。エンボディドデータ収集分野における地域・国家・国際標準の策定を主導・支援し、オープンソースデータセットの生成および公開を促進する。
関連データによると、深セン市には現在、ロボット関連の上場企業が34社、ユニコーン企業が9社存在し、7社がモルガン・スタンレーの「グローバル人型ロボット上場企業ベスト100社」に選出されている。また、深セン市には、楽聚、衆擎、逐際動力、優必選などの完成品ロボットメーカーが集積しており、一定の産業クラスター効果が形成されている。(編集ES)
「人民網日本語版」2025年3月17日
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