トランプ大統領が切った「相互関税」カード 一律10%、一部の国にはさらに課税
トランプ米大統領は現地時間2日にホワイトハウスで、いわゆる「相互関税」に関する2つの大統領令に署名し、貿易相手国に対して一律10%の「基本関税」を設け、一部の国にはそれ以上の関税を課すことを発表した。ホワイトハウスの発表した文書によると、全ての貿易相手国に対する10%関税は5日から発効する。
トランプ大統領は「相互関税」と記されたボードを掲げ、米国がどの国に何パーセントの関税を課すのかを示した。これによると、英国10%、ブラジル10%、オーストラリア10%、フィリピンとイスラエル 17%、EU20%、日本24%、韓国25%、インド26%、南アフリカ30%、スイス31%、インドネシア32%、スリランカ44%、ベトナム46%、カンボジア49%などとなっている。
米国メディアはこれを「史上最も過激な関税政策」と形容しており、国際市場を急速に揺るがす可能性がある。
米国の「相互関税」政策の実施前から、複数の国際メディアや専門機関は、こうした「歯には歯を」的な貿易報復措置は、米国自身の経済に跳ね返ってくるだけでなく、世界経済の後退を招くことになると警告を発していた。
国際通貨基金(IMF)の報告によると、仮に貿易戦争が1年間続いた場合、世界のGDPは7%減少し、その損失額はフランスとドイツの経済規模を合わせたものに相当する。
外部から見ると、米国のいわゆる「相互関税」には2つの大きな本質的欠陥がある。
(1)公平な発展の権利の原則に背く
世界貿易機関(WTO)のデータによれば、発展途上国が米国に課している平均関税は、米国の現行関税率よりも遥かに高い。「相互」関税の強行は、これらの国々の産業発展の余地を奪うことになる。
分析によると、経済の発展水準も実力も対等でない中、「相互関税」を実施するのは不公平であり、世界の貧富の格差をさらに拡大させることになる。いくつかの後発開発途上国は米国の「相互関税」の重点的対象ではないが、より深刻な打撃を受ける恐れがある。
(2)多角的貿易体制を深刻に損なう
分析によると、全ての国々に対する完全な「相互主義」に固執することは、非理性的な行為である。この行為は多角的貿易体制を損なう。その中核にある米国の一国主義と保護主義的な傾向は、WTOを中心とする多角的貿易体制に直接違反し、グローバルな貿易協力の相互信頼の基盤を脆弱化させるからだ。
米国のシンクタンク「ピーターソン国際経済研究所」の報告は、米国の一方的行動によって、すでにWTOの紛争解決メカニズムは麻痺していると指摘する。
分析によると、米国の政治屋達が「米国第一」を叫ぶ中、世界経済はすでにこの危険な賭けによる代償を払い始めている。サプライチェーンの断裂によるドミノ効果が広がりつつあり、最終的にはブーメランのように米国自身が打撃を被ることになるだろう。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年4月3日
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