西蔵自治区でドローンによる茶葉輸送の試み

人民網日本語版 2025年04月10日14:40

西蔵(チベット)自治区林芝(ニンティ)市墨脱(メトク)県墨脱村の村民・桑吉卓瑪さんが収穫した茶葉を物流輸送ボックスに詰めていた。そして最大積載量50キロ、輸送距離15キロのドローンが離陸すると、数分後には、約20キロの茶葉が10キロ離れた買取拠点に到着した。人民網が伝えた。

桑吉卓瑪さんは、「以前は、人が茶葉を背負って、山を下りて運んでいたので、買取拠点まで運ぶのにたくさんの時間を要した。さらに遠く、高い場所にある茶畑もある上、墨脱の春はしばしば雨が降るので、茶葉を運ぶ道もぬかるみ、歩きにくかった。今回のドローン輸送は速いだけでなく、とても便利だった」と喜ぶ。

茶葉が詰められた物流輸送ボックスを吊り下げて離陸するドローン(撮影・袁穎)。

茶葉が詰められた物流輸送ボックスを吊り下げて離陸するドローン(撮影・袁穎)。

ドローンを応用できる新たな分野、モデル、シーンを模索し、西蔵の「低空経済」(低空域飛行活動による経済形態)の秩序ある発展を推進するため、西蔵乙宙科技公司は最近、宅配物流企業と共同で、墨脱県政府の調整の下、ドローンを使った物流配送、農産物輸送、茶畑の上空からのパトロール、森林自動パトロール、交通整理といった低空を応用したマルチシーンにおける試験飛行とテストを展開している。

林芝EC協会の常務副会長を務める、林芝圓通速逓(YTOエクスプレス)の李鳳偉社長は、「今回試験飛行を実施したのは、墨脱の県の行政中心地の拠点から直接村へ輸送するコース。配達距離は15キロ前後で、車の場合は40分前後かかるが、今回のドローン輸送では数分しかかからなかった。幅広く応用できれば、宅配物を村まで運ぶのがさらに便利になる」と話す。

今回試験飛行が行われたドローンのほか、ガソリンを燃料とする最大積載量150キロ前後のタンデムローターのドローンもあり、その飛行距離は110キロ、最高高度は6000メートル以上となっており、中国の北斗衛星測位システムがその正確で安全な飛行を支援することができる。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年4月10日

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