中国初の積載量1トンクラス大型輸送ドローンが初飛行

人民網日本語版 2025年03月18日13:25

山東省煙台黄渤海新区の壹通ドローンシステム有限公司(以下「壹通ドローン」)が完全に独自開発した大型輸送ドローン「TP1000」が15日、初飛行に成功した。飛行時間は26分間に及び、安定した飛行状態を維持し、各種データも優れた性能を示し、期待された目標を達成した。これにより、設計の科学性と信頼性が十分に検証された。光明日報が伝えた。

同ドローンは、中国で初めて耐空プログラムに従って開発された積載量1トンクラスかつ空中投下機能を備えた大型輸送ドローンであり、また、山東省において史上最大の独自開発航空機であるとともに、初の積載量1トンクラス以上のドローンとなる。今回の初飛行は、中国が先端ドローン航空装備分野において新たな重要な技術的飛躍を遂げたことを示しており、グローバルな航空貨物輸送のスマート化に中国発のソリューションを提供するものとなった。

TP1000は、壹通ドローンが中国民航の大型貨物ドローン耐空基準に基づき、完全に独自開発した大型輸送ドローンだ。同ドローンの最大離陸重量は3.3トン、積載能力は1,000キログラム、最大航続距離は1000キロメートルに達し、貨物室の容積は7立方メートルを誇る。双発エンジンを採用し、モジュール化設計による取り付け・取り外しが可能であり、さらに自社開発の冗長化飛行制御システムを搭載している。そして、長時間飛行・大積載量・低コストなどの特長があり、尾部には大きな開口部の貨物室を備えている。

「TP1000の成功した初飛行により、当社の製品は、固定翼機および垂直離着陸複合翼機を中核とするラインナップへとさらに強化・拡充された」。壹通ドローンの責任者である金舸氏によると、標準積載量500キログラム・満載航続距離500キロメートルのTP500輸送ドローンと比較すると、TP1000はより大きな積載能力と長距離航行性能を有し、両機種を組み合わせることで、大型貨物ドローン市場において高低を組み合わせた輸送システムを形成し、急速に発展する低空貨物輸送の需要に対応することが可能となる。

現在までに、TP1000は中通快遞や江蘇亜捷などの企業から30機の受注を獲得している。TP1000の耐空証明取得を前提とした設計仕様機は、2025年末までに試験飛行を開始し、2026年には中国民用航空局の大型貨物ドローン型式認証の取得を計画している。(編集ES)

「人民網日本語版」2025年3月18日

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