中国第41次南極観測隊「雪竜」号が帰航
極地科学観測砕氷船「雪竜」号が8日に上海に帰航し、中国第41次南極観測隊が主要任務を順調に完了したことが、極地センター「雪竜」号で開催された中国第41次南極観測隊帰航ブリーフィングで分かった。観測隊は中国内外118機関の516人で構成される。中国が南極で3隻の船による航路別観測を実施したのは2回目。科技日報が伝えた。
「雪竜」号は2024年11月1日に広州市を出発し、25年4月8日に帰航するまで159日間、2万7000カイリ以上を航行。「永盛」号は24年11月20日に張家港を出発し、25年1月23日に観測任務を完了。65日間、1万1000カイリ近くを航行。「雪竜2」号は現在ロス海共同航路を遂行中で、6月に観測任務を終え上海に帰航する予定だ。
今回の観測隊は次の3つの作業を重点的に実施した。
(1)南極秦嶺基地関連施設・設備の建設任務。中国の南極観測基地で初めて風力・太陽光・水素・エネルギー貯蔵を組み合わせた多機能補完型クリーンエネルギーシステムを採用し、「グリーン観測」という中国の理念を積極的に実践した。また秦嶺基地越冬観測任務を初めて実施し、中国初の南極3基地での越冬を実現した。
(2)調査・モニタリングと科学研究を持続的に実施。航空調査により中国の中山氷雪空港からエンダービーランド、グローブ山、プリンスチャールズ山脈、プリンセス・エリザベス・ランドまでの氷床エリアの基礎データの空白を埋め、初めてアムンゼン海で長尺重力コアの採取に成功した。
(3)多国によるロス海共同航路観測を実施。多国が参加する国際南極「リング行動計画」と中ロ掘削プロジェクトを引き続き実施するとともに、BRICS諸国協力による環南極観測に参加し、科学研究と後方支援分野における国際協力を広範に展開した。(編集YF)
「人民網日本語版」2025年4月10日
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