世界で唯一の金属刺繍「苗族錫繍」を訪ねて　貴州省

貴州省剣河県で、錫繍を制作する龍女三九さん（6月19日撮影・周燕玲）

貴州省剣河県の苗（ミャオ）族の伝統的な刺繍「錫繍」は、世界で唯一の金属を用いた刺繍で、糸紡ぎ・布織り・刺繍・模様の飾り付け・アップリケ・錫付けなど、その制作工程は極めて複雑となっている。錫繍は独特の質感を備え、全てのデザインに幾何学模様が用いられている。色彩は金属の「錫」をメインカラーに、黒・赤・青などの色合いによる刺繡と組み合わせることで、素朴ながらモダンな印象も漂わせている。

苗族錫繍は2006年、国家級無形文化遺産の代表性プロジェクト一覧に登録された。龍女三九さんは、同技術における国家級伝承者の1人。龍女三九さんの娘・陳艶さんも、錫繍を学んでおり、錫繍をイヤリングやペンダントなどのアクセサリーに取り入れることで、より多くの人々に錫繍について知ってもらい、理解を深めてもらおうと頑張っている。（編集KM）

「人民網日本語版」2025年6月23日