全国両会後初の地方視察で習近平総書記が侗族の集落を訪れた理由
習近平総書記は17日、貴州省黔東南苗(ミャオ)族侗(トン)族自治州を視察し、黎平県にある侗族の集落・肇興侗寨を訪れた。今回の視察は、今年の全国両会(全国人民代表大会・中国人民政治協商会議全国委員会)後、習総書記にとって初の地方視察となった。習総書記が肇興侗寨に注目したのはなぜか。その行程にはどのような重要なメッセージが込められているのか。中央テレビニュースが伝えた。
習総書記による貴州訪問は、中国共産党第18回全国代表大会(第18回党大会)以降3回目となる。過去2回の貴州現地視察に加え、習総書記は第12期全国人民代表大会(全人代)第2回会議と中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)の会期中に貴州代表団の審議・討論に参加したこともある。習総書記は、貴州が革新的な発展の思考を持ち、後発の優位性を活かし、発展と生態環境という2つの譲れぬ一線をしっかりと守る必要性を繰り返し強調してきた。
今回の貴州視察でも、習総書記は終始変わらず貴州のことを気にかけ、一貫した関心を寄せた。
肇興侗寨は北宋時代からある侗族の集落で、すでに1000年以上の歴史を持つ。現在1273世帯の5261人が暮らし、そのうち侗族が5184人で全体の98.5%を占める、全国最大の侗族の村の一つだ。ここで習総書記は末端党組織の建設と社会ガバナンスの強化、民族伝統文化の保護・継承などの状況を重点的に視察した。今回、習総書記が少数民族地区を視察したことで、新時代の新たな道のりにおいて民族政策を強く重視していることが示され、中華民族共同体意識の確立、中華民族共同体構築の推進という鮮明なメッセージが発信された。
貴州を訪れるたびに、習総書記は視察の行程で常に貧困脱却の取り組みや農村振興を注視し、考え、人民大衆の生活向上を気にかけてきた。今年、春耕の時期に再び貴州の農村を訪れた重要な目的の一つは、地元の人々の暮らしぶりを確認し、農村の全面的振興の進捗を現地で把握することだった。近年、肇興侗寨は観光業の発展に力を入れ、ホテル・民宿・飲食店を400軒以上に増やし、伝統手工芸企業を60社以上育成し、村民2000人以上の雇用・起業につなげてきた。村の信団鼓楼で、習総書記は村の幹部や村民代表と囲炉裏を囲み、農村の全面的振興について語り合った。
貧困者支援・発展政策の着実な推進から、貧困脱却の難関攻略の成果の強化・拡大と農村振興の効果的な連携、そして農村の全面的振興の踏み込んだ推進に至るまで、習総書記は一貫して貴州が「豊かな農民、強い農業、美しい農村」という新たな章を記すよう導いてきた。(編集NA)
「人民網日本語版」2025年3月19日
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