スピードと未来! 世界高速鉄道大会に見る世界をリードする中国の姿

人民網日本語版 2025年07月11日10:33

第12回世界高速鉄道大会が北京市で開催中だ。同時に開催されている中国国際現代化鉄道技術装備展には、数多くの鉄道関係の画期的な技術が勢揃いしている。新華社が伝えた。

装備展の会場には、「世界最速の高速列車」のCR450、最高速度が600km/hに達する超電導高速リニアモーターカーの試験車両のほか、世界初の二重構造型硬質岩盤掘削機「雪域先鋒号」も登場した。展示されているのは疾走する速度だけではなく、革新的な未来そのものでもある。

7月9日に中国国家鉄道試験センター展示エリアで撮影された中国初の超電動高速リニアモーターカーの試験車両。(撮影・才揚)

7月9日に中国国家鉄道試験センター展示エリアで撮影された中国初の超電動高速リニアモーターカーの試験車両。(撮影・才揚)

「世界最速の高速列車」 高速鉄道運営の速度の限界を打ち破る

中国国家鉄道試験センターの展示エリアでは、美しい流線形でテクノロジー感満載の2本の高速列車が来場者の目を引いている。これが「世界最速の高速列車」のCR450AFとCR450BFだ。

2024年12月、400km/hで走る高速列車CR450の試験車両が正式に発表された。その後、同センターで速度220km/h以下での走行テスト、渝厦高速鉄道(重慶­ー厦門)の重慶東駅­黔江駅区間で速度400km/hでの走行テストを相次いで完了し、さらに沿江高速鉄道(上海­-重慶-成都)の武宜(武漢­-宜昌)区間で速度450km/hの超高速走行を実現した。

CR450BFのテストに参加した中国鉄道科学研究院機関車車両研究所の張波所長は、「走行テストにより、CR450は速度、エネルギー消費、騒音、制動距離などの各運行指標がすべて設計目標を達成したことが証明された」と述べた。

CR450は「5つのさらに」によって高速鉄道の標準を塗り替えた。「さらに速く走る」ことができ、テスト走行では最高速度が450km/hに達し、営業運転での速度が400km/hになる。「さらに安全に」なり、制動性能が20%向上し、反応速度が1.7秒に短縮された。「さらに省エネに」なり、完成車の重量が10%以上軽くなり、エネルギー消費が大幅に低下した。「さらに快適に」なり、騒音がより着実にコントロールされ、車内空間もより広くなった。「さらにスマートに」なり、車両全体に4000ヶ所以上設置されたセンサーによって、自己監視、自己診断、自律判断が実現した。

張さんは、「CR450はこれから条件が整い次第、営業運転に投入され、より質の高い移動交通ニーズに応えていく」と述べた。

超電導リニアが「浮上走行」し、未来の交通への想像力をかき立てる

営業最高速度はなんと600km/h!CR450が地上での走行速度の認識を変えたとすれば、一緒に展示された超伝導リニア試験車両は、未来の交通に対する想像を広げる存在だ。

7月9日に中国国家鉄道試験センター展示エリアで撮影された速度600km/hで走る高速リニア交通システム。(撮影・才揚)

7月9日に中国国家鉄道試験センター展示エリアで撮影された速度600km/hで走る高速リニア交通システム。(撮影・才揚)

これは中国初の超伝導高速リニアの試験車両であり、高温超電導技術を採用し、車両に搭載された超伝導物質と軌道に設置されたコイルとの間で強い磁力を発生させ、一定の速度に達すると浮上して非接触での走行が可能になり、営業運転速度は最高600km/hに達するというものだ。

中車長客国家軌道客車工程研究センター磁気浮上研究所の于青松所長は、「超電導リニア技術は速度向上の余地が広く、高速鉄道と航空機の間の速度の空白地帯を埋めることが可能だ」と指摘した。

リニア列車の車体はアルミ合金の骨組みに炭素繊維複合材料の構造が加わり、軽量化して性能が向上した。高温超伝導材料は液体ヘリウムによる冷却の必要がなく、運営・メンテナンスのコストが抑制された。さらに最高レベルの自動運転技術を採用し、自動運転機能を実現でき、通常、ダウングレード、緊急など複数の運行モードに対応している。

7月9日に中国国家鉄道試験センター展示エリアで撮影された高速列車CR450BF(左)。(撮影・才揚)

7月9日に中国国家鉄道試験センター展示エリアで撮影された高速列車CR450BF(左)。(撮影・才揚)

展示エリアには、「復興号」のスマートバージョンアップ車両となるCR400AF-SとCR400BF-Sもある。中車青島四方機車車両股份有限公司の聶穎主任デザイナーは、「バージョンアップ車両には軽量化や騒音軽減などの技術と設備が集積され、レイアウト最適化などが行われ、旅客輸送能力がより高まり、完成車の乗客定員は約7.5%増え、車内の騒音は2−­3デシベル低下し、乗客により快適な乗車体験を提供できるようになった」と話した。(編集KS)

「人民網日本語版」2025年7月11日

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