新疆でなくしたスマホが3年後、5千キロを超えて戻ってきた!
2022年に新疆維吾爾(ウイグル)自治区の無人地帯の岩場でうっかりなくしてしまったスマートフォンが、3年の時を経て、5000キロメートルの距離を超えて、広東省恵州市の持ち主の元に戻ってきた。こんな話を、あなたは信じられるだろうか。
11月15日、同市恵陽区のある団地に住む丘盈盈さんは、団地の管理員から突然、「新疆でスマホをなくしていませんか?」という微信(WeChat)のメッセージを受け取った。続いて送られてきた写真を見て、丘さんはあっと息をのんだ。見慣れた紫色の文字の入ったスマホケース、上の方についている団地のドアセキュリティカード。丘さんは瞬時に3年前の出来事を思い出した。

丘盈盈さんに新疆でスマホをなくさなかったかと問い合わせしてきた団地の管理員とのやり取り。(写真は取材対象者が提供)
2022年7月19日、友人と一緒に新疆を旅行中だった丘さんは、トレッキングルートの烏孫古道を歩いている時、天堂湖のほとりに岩壁が切り立つ壮観な眺めを目にした。すぐにスマホを足元の岩場に置き、歩きながら景色のクローズアップ映像を撮ることにした。
映像を撮り終えてから振り返ってスマホを拾おうとしたが、どこに置いたからわからなくなってしまった。「ゴロゴロと石が重なっていて、どれも同じような石に見えたし、スマホを置く時にトレッキングステッキを立てて目印にすることもしなかった。おまけに無人地帯は電波が通じていなくて、電話しても通じなかった。2時間くらい探し回ったが、結局見つからなくて、泣く泣く諦めるしかなかった」と丘さん。

3年前にスマホを落とした場所。(写真は取材対象者が提供)
スマホはその後、不思議な縁をたどった。今年7月9日、広州市に住む郭林強さんと旅行仲間が烏孫古道を歩いている時、近道を通ろうとして、たまたま急斜面の手前にある岩場に来た。ふと下を見ると、泥がついて、フレームが黄ばんだスマートフォンがあるのに気づいた。ケースには団地の名前の入ったセキュリティカードがついていた。

郭林強さんが岩場でスマホを発見した時の状況。(写真は取材対象者が提供)
郭さんは旅行の後、スマホを持って広州に帰り、いろいろな方法で持ち主を探そうとしたが、どうやってもたどり着けなかった。転機は今年10月にやって来た。同省恵州市に新居を構えた郭さんは、これが最後と思い、地図でセキュリティカードに書いてあった団地の名前を検索したところ、なんと新居から約4キロメートルの所に同名の団地があり、しかも恵州市内でその名前の団地は1ヶ所しかないことがわかった。すぐに団地の管理会社に連絡を取ったところ、ほどなくして落とし主の丘さんから電話がかかってきた。

丘盈盈さんと夫の後ろ姿が壁紙になっている丘さんのスマホ。(写真は取材対象者が提供)
このスマホには丘さんと夫の恋愛中の記録が残されており、2人で出かけたり旅行したりした時の写真や動画などもたくさん保存されているという。丘さんは、「私にとってこのスマホはとても大切なもの。スマホが戻ってきた日の夜、すぐにSNSでこの不思議な出来事をシェアした。友達はみんな、時間と空間を超えた奇跡のスマホだねと言ってくれた」とうれしそうに話した。(編集KS)
「人民網日本語版」2025年11月24日
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