人民網が「AI西安ナイト」を開催

人民網日本語版 2025年12月22日13:37

2025企業の社会的責任(CSR)フォーラムの関連イベントの一つである「AI西安ナイト」が12月18日夜、西安国際会議センター(陝西省西安市)で開催された。今回のイベントには、AI(人工知能)業界の企業代表や専門家・研究者が一堂に集まり、没入型・シナリオ化された芸術とテクノロジーの融合を通じて、強いテクノロジー感、AI感、未来感を備えたデジタル表現で、AI分野における最先端の成果と技術的進展を生き生きと展示した。「AI+」が多様な産業をエンパワーメントする革新的な実践が披露された。

大学生と共に太極拳を披露するロボット「夸父」。撮影・鄒星

大学生と共に太極拳を披露するロボット「夸父」。撮影・鄒星

イベント会場では、西安理工大学のロボット「夸父」が学生と同じ舞台で太極拳を披露したほか、西北工業大学の学生が脳波デバイスを装着し、「念」によってドローンを離陸させるデモンストレーションを行った。さらに、西安交通大学のロボット「巡霄」が、茶葉を炒る「特技」を披露した。

西北工業大学による脳制御ドローンの展示。撮影・白鴿

西北工業大学による脳制御ドローンの展示。撮影・白鴿

西北工業大学人工知能学院教授で博士課程指導教員の謝松雲氏は、「私たちのチームは2002年から脳科学とAIの融合研究に取り組んできた。目の前の一見シンプルなデモの裏には、百人以上の教員と学生による長年の努力があり、数十回に及ぶ失敗と改良を重ねてきた。この技術は現在、国際先進レベルに達しており、実用化しつつある」と語った。

会場には「銭学森AIデジタルヒューマン」が登場し、西安交通大学の学生と科学と未来をテーマにした対話を繰り広げた。撮影・孫挺

会場には「銭学森AIデジタルヒューマン」が登場し、西安交通大学の学生と科学と未来をテーマにした対話を繰り広げた。撮影・孫挺

「皆さん、こんにちは。私は銭学森だ。ここ数年AIが非常に注目されていると聞いているが、実は30年以上前から私はAIに関心を寄せていた。この問題の中核は『人間と機械の融合』にある」。スクリーン上では、商湯科技(センスタイム)がデジタルヒューマン技術を用いて科学者の姿と声を再現し、ステージ上では西安交通大学の学生たちがAI技術を通じて、先輩である銭氏と時空を超えた交流を実現した。

商湯科技の李星冶・執行ビジネスディレクターは、「従来のデジタルヒューマン制作は3Dやモデリングなどの技術に依存し、リアルなデジタルヒューマンを作るには少なくとも3〜6カ月を要した。現在は大規模言語モデルやニューラルネットワーク学習などの技術により、制作の難易度が下がり、開発期間も大幅に短縮された」と述べ、生成AIによって科学者の精神を時空を超えて継承させる仕組みを明かした。

AI創作パフォーマンス「『マルコ・ポーロ』AI遊記」。撮影・孫挺

AI創作パフォーマンス「『マルコ・ポーロ』AI遊記」。撮影・孫挺

照明が暗くなると、「マルコ・ポーロ」がステージに登場した。この古代の旅行家は、西安博物院のMR装置を「体験」し、「生き生きとよみがえった」文化財と共に、時空を超えた対話を行った。西安博物院の李燕院長は、「文化財はもはや遠くへ出向く必要はない。歴史の瞬間が人の心に直接届く。AI技術によって博物館の壁が取り払われ、時空を自在に行き来できる扉が開かれた」と話した。

メロディが再び流れると、「マルコ・ポーロ」と観客は、香りを放出できるウェアラブルデバイスを装着し、羊肉泡馍、油泼辣子という伝統料理や周至のキウイフルーツ、臨潼のザクロといった西安ならではの香りを体感した。「舌で味わう西安」が、嗅覚によっても感じられるようになった形だ。杭州匂い王国科技有限公司の黄剣煒CEOは、「この装置は『匂いのプリンター』のようなものだ。匂いを一つ一つの『匂い分子モジュール』に分解し、『匂いライブラリー』を構築することで、時間の中の香りを保存している」と説明した。

イベントでは、陝西欧卡電子智能科技有限公司、西安中科光電精密工程有限公司、西安第六鏡網絡科技有限公司、西安臻泰智能科技有限公司、美林データ技術股份有限公司、西安四葉草情報技術有限公司の6社が登壇し、スマート船舶、精密測定、視覚識別、医療リハビリ、データセキュリティなどの各専門分野における実践事例を紹介した。AI技術が西安の現代的産業体系を支え、社会民生に貢献する革新的成果が示され、6社はその場で「人民網データインテリジェンス・パートナープログラム」に参加した。また、人民網が発起した「AI西安」によるあらゆる産業にエンパワーメントする取り組みも、この夜、正式に始動した。

6社の企業代表が「人民網データインテリジェンス・パートナープログラム」に参加した。撮影・孫挺

6社の企業代表が「人民網データインテリジェンス・パートナープログラム」に参加した。撮影・孫挺

「AI西安ナイト」は、2025CSRフォーラム関連イベントの一つとして、人民日報社の指導の下、人民網が主催し、陝西演芸集団および陝西デジタル演芸科技有限公司が協力・支援した。(編集YF)

「人民網日本語版」2025年12月22日

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