スマホで出張コーチを呼べる「スポーツ・デリバリー」がじわり普及

人民網日本語版 2025年12月24日10:08

資料写真(画像著作権はCFP視覚中国所有のため転載禁止)

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スマートフォンを開いてスポーツコーチを予約すると、ほどなくしてコーチが縄跳びやスラロームコーンなどの道具を携え、団地の敷地内や指定された場所に時間通りに来てくれて、レッスンを始める――こうしたスポーツレッスンのスタイルが今、多くの保護者や若者にとって新たな選択肢となっている。

ここ数年、「スポーツ・デリバリー」と呼ばれる新たなスポーツサービスが各地で広まりつつある。

午後4時、北京市西城区のある団地。林静さんは小学生の息子を迎えに行って帰宅したばかりだ。今までのように慌ただしくスポーツ教室へ向かうのではなく、最近は余裕をもって運動用具を準備し、予約したパーソナルコーチが自宅近くまで来るのを待っていればよくなった。

「今月『スポーツ・デリバリー』サービスを利用するのはこれで8回目」と林さん。共働き世帯のため、以前は子どもを体力づくり教室に送るだけで移動に多くの時間を取られていたという林さんは、「今はコーチが団地内の家の下まで来てくれるので、その間に家で夕食の支度もでき、一石二鳥以上」と話す。

北京在住の別の保護者、孔繁さんが「スポーツ・デリバリー」で最も気に入っているのは、その選択の柔軟性だ。「ミニプログラムを開けば、商品を選ぶように、どれが価格的に妥当か、どのコーチが合うか、誰が距離的に近いか、思いのままに選べる。この新しいサービスは、まさに私にぴったり」と孔さんは言う。

上海市浦東新区では、金融業界で働く高東月さんがボクシングのレッスンを終えたところだった。「夜8時のレッスンをアプリで予約すると、コーチがグローブとミットを持って会社のジムに時間通りに来てくれた」。高さんは残業が多く、ジムに行く時間を確保するのが難しいため、以前はジムの会員カードを無駄にすることが多かったが、「今はフレキシブルに予約でき、どんなに遅い時間でもコーチが対応してくれる」のだという。

こんな風に「スポーツ・デリバリー」を利用する人は急速に増えている。「スポーツ・デリバリー」の主な利用者は25~45歳の都市住民で、若いホワイトカラー、子どもの保護者、フィットネス愛好者などだ。

注目すべきは、需要と供給の両端を統合して、業界の大規模な発展を後押しするうえで、オンラインプラットフォームがその鍵を握る力となっている点だ。ここ数年、複数のプラットフォームが「マッチング」サービスを展開し、安定したビジネスモデルを形成しつつある。

ある「スポーツ・デリバリー」のミニプログラムを開くと、豊富なコース内容が一目で分かるようになっている。青少年向け体育試験対策から社会人向けパーソナルレッスン、バスケットボールやサッカー、新興のピックルボールまで網羅し、様々な年齢層やシーンのニーズに対応している。システムは利用者の位置情報に基づいて近くのコーチを推薦するほか、経歴や資格、指導実績なども確認でき、条件指定やグループレッスンもサポートする。

個人コーチによる柔軟な対応から、コーチング団体からの定期的な派遣、さらにプラットフォームによる大規模な運営へと、「スポーツ・デリバリー」はますます便利な形で人々の間に広がりつつある。(編集NA)

「人民網日本語版」2025年12月24日

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