中国の科学者、「九章4号」量子計算プロトタイプ機の開発に成功

人民網日本語版 2026年05月14日15:41

中国科学技術大学の潘建偉氏、陸朝陽氏、張強氏、劉乃楽氏らによる研究チームが、済南量子技術研究院、山西大学、清華大学、上海人工知能実験室、嶗山実験室、国家並列コンピューター工学技術研究センターなどと共同で、1024個のスクイーズド状態入力と8176モードを備えたプログラマブル量子計算プロトタイプ機「九章4号」の開発に成功したことが5月13日、中国科学技術大学への取材で分かった。研究チームは今回、最大3050個の光子による量子状態の操作と検出を世界で初めて実現し、光量子情報技術における世界記録を再び更新した。また、ガウス・ボソン・サンプリング問題の計算速度は、現在世界最速のスーパーコンピューターを10の54乗倍上回った。同成果は13日付の国際学術誌 「Nature (ネイチャー)」に掲載された。新華社が伝えた。

「九章4号」量子コンピュータープロトタイプのイメージ図。(画像提供:研究チーム)

「九章4号」量子コンピュータープロトタイプのイメージ図。(画像提供:研究チーム)

量子コンピューターは、量子力学の法則に従って高速な数学・論理演算、量子情報の保存・処理を行う物理装置であり、古典コンピューターを大きく上回る並列演算能力を持つ。現在の主流技術には、超伝導、イオントラップ、光量子、中性原子などの方式がある。光量子計算プロトタイプ機としての「九章」シリーズは、光子を用いて量子ビットを符号化し、光子の量子操作と測定を通じて計算を実現する。2020年の誕生以来、「九章2号」「九章3号」と改良を重ね、「量子超越性」を達成し、これまでに複数回にわたり世界記録を更新してきた。

4月10日に撮影された「九章4号」量子コンピュータプロトタイプの一部。撮影・周牧

4月10日に撮影された「九章4号」量子コンピュータプロトタイプの一部。撮影・周牧

しかし、符号化回路の大規模化・複雑化に伴い、光子の不可避な損失が光量子計算の性能向上を制約する大きな課題となっていた。中国科学技術大学の陸朝陽教授は取材に、「研究チームは今回、高効率な光パラメトリック発振器光源と時空混合符号化干渉計を開発し、1024個の高効率スクイーズド光場を、時空混合符号化方式による8176モード回路へ統合した。これにより、接続度は立方級の拡張を実現し、最大3050個の光子の操作・検出能力を獲得した。この性能は、九章3号の255光子を大幅に上回る」と話す。

「九章4号」が現在最速のスーパーコンピュータと比較して達成した速度向上率。(画像提供:研究チーム)

「九章4号」が現在最速のスーパーコンピュータと比較して達成した速度向上率。(画像提供:研究チーム)

数千個の光子を制御する規模により、演算能力が指数関数的に向上した。「九章4号」はガウス・ボソン・サンプリングの実行において、1サンプル生成に必要な時間はわずか25マイクロ秒だった。一方、現在世界最強のスーパーコンピューターと最良の古典アルゴリズムを用いた場合、同じ計算には10の42乗年以上の時間が必要となり、量子優位性は10の54乗規模に達した。(編集YF)

「人民網日本語版」2026年5月14日

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