川が遡上する魚でいっぱいに!青蔵高原に年に一度の「湟魚回遊シーズン」到来

人民網日本語版 2026年07月14日15:27

夏の盛りを迎えた青海湖では、湖に流れ込む川が遡上してきた湟魚の群れでいっぱいになり、たくさんの観光客がこの光景を眺めにはるばる同地を訪れている。

数万匹の魚が一斉に遡上する壮観な光景

青海省海北蔵族自治州剛察県を流れる泉吉河のほとりに立ち、目を凝らすと、数万匹の金褐色の湟魚が湖に流れ込む水路を流れに逆らうように遡上していく様子を目にすることができる。湟魚は青海湖特有のコイ科の魚で、鱗はなく、標高の高い寒い気候に耐え、塩分への耐性も高いが、一つだけ弱点を抱えている。

青海湖は湖水の塩分濃度が高く、魚の卵が自然に孵化することが難しい。そこで毎年6-8月になると、湟魚の成魚は青海湖を離れ、川を遡上し、上流の淡水エリアまで移動して産卵し、繁殖を終える。毎年この時期になると、魚群が水路をいっぱいに埋め尽くし、競うように川を遡上するため、「川の半分は水、半分は湟魚」という独特の生態系の景観が出現する。

40年以上の取り組みで、魚が再び川へ

かつては人間が湟魚を捕りすぎたことに加え、湟魚が成魚になるまでに時間がかかることもあり、1990年代に湟魚の数は徐々に減り、大きな湟魚もほとんど見られなくなり、捕れるのは数百グラム程度の小さいものばかりになってしまった。

2004年に湟魚が「中国物種レッドリスト」の絶命危惧種に登録されると、持続的な保護活動が行われるようになり、2023年には保護等級が絶滅危惧種から危急種へと下げられた。

1982年から現在まで、青海省は湖を封鎖した湟魚の保護活動を相次いで6回実施。2001年の第4回からは湟魚の漁獲の全面禁止を打ち出し、直近の第6回は現在も進行中で2030年まで続く。湖の封鎖による保護を行うようになってから、2002年には2600トンだった湟魚の資源量は、現在は13万3500トンまで回復しており、その個体群は50倍以上まで増えた。

湟魚の回遊には困難が満ちている。速く激しい流れに逆らって進まなければならないだけでなく、降水量が少ない時は「交通渋滞」となり、浅瀬に乗り上げてしまうこともある。毎年の回遊シーズンには、地元の人々が24時間体制の観察拠点を設置し、全域にわたる動態的モニタリングを実施している。また、水の状態のチェック、水流の調節、浅瀬に乗り上げた湟魚の救助も行っている。湟魚を救助する活動にはボランティアをはじめとする人々が自発的に参加するという。

魚が戻ったことで、鳥も戻ってきた。2025年末現在、青海湖に生息する鳥類は331種類に増え、毎年観察される水鳥の数は60万6000羽前後で安定するようになった。

泉吉河で魚を鑑賞することが、エコ文化観光のシンボルになっている。毎年このシーズンを迎えると、たくさんの観光客が訪れ、現地の飲食や宿泊など関連産業の発展につながり、地元の人々に「エコの恩恵」をもたらしている。

絶滅危惧から個体群の回復へと、湟魚の運命は大きく変わった。これこそまさに中国のエコ文明建設が青蔵高原に刻んだ力強い足跡だと言えるだろう。(編集KS)

「人民網日本語版」2026年7月14日

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