北方における南方野菜の栽培 マコモによって開拓された新天地
立秋を過ぎた吉林省鎮賚県の農地では、広大なマコモ畑が青々と茂っている。ところが、この緑豊かな土地はかつて、苗一本すら育ちにくく、何を植えても収穫が困難な塩類・アルカリ地だった。

写真提供・新華社(撮影・唐銘沢)
中国東北部の松嫩平原西部は、世界3大ソーダ質土壌の主要分布地域の一つであり、吉林省鎮賚県もその地域に位置する。ここの塩類・アルカリ土壌は、高い土壌塩分濃度、強いアルカリ性、土壌の硬化や固結などの問題を抱えている。これらは作物の根系の生育に影響を及ぼすだけでなく、農業生産の効率性も制約している。長年にわたる高水準農地建設と土壌改良、作物品種の改良を経て、鎮賚県は現在、年間103万トンの高品質米を生産する穀倉地帯となっている。
南方地域原産のマコモを東北地域に移植することは、単純な栽培方法の移植・再現では決してない。栽培初期には、塩分含有量の高い土壌環境がマコモ幼苗の根系発達に影響を及ぼしやすく、まずマコモの苗を「生き残らせる」ことが最初の難関となった。

写真提供・新華社(撮影・唐銘沢)
南北間の土壌・水環境の違いに直面し、丁煒氏と研究チームは現地に適した栽培方法を絶えず模索してきた。同時に、各方面の専門家たちがこの北方における南方野菜の栽培という取り組みに加わった。中国科学院東北地理・農業生態研究所の研究チームは、寒冷地の気候特性と塩類・アルカリ土壌の条件を組み合わせ、春季の仮植育苗技術を開発し、優良な種苗を育成した。マコモが根付くための適切な環境を整えるため、吉林協聯生物科学技術有限公司は吉林省農業科学院と共同で塩類・アルカリ土壌改良プラットフォームを構築し、土壌改良によって土壌性状を調整するとともに塩分を低減した。
一株の苗が活着することから、一面の農地が豊作を迎えるまで、科学技術による課題解決は徐々に産業発展の成果へと転化している。2025年、鎮賚県のマコモ栽培面積は約333ヘクタールに達し、2000人の雇用を創出した。
マコモが塩類・アルカリ土壌に根を張って生育できる鍵は、技術的な調整だけでなく、それ自体が備える生態学的価値にもある。マコモは根系が発達しており、生育過程において土壌環境を改善することができる。データによると、栽培前の塩類・アルカリ土壌表層のpH値は平均9.32だったが、収穫後には9.0まで低下した。マコモによるアルカリ土壌改良を通じて、土地はもはや受動的に改良を受けるだけではなく、栽培過程において徐々に土壌性状を改善していくようになった。
現在、マコモの種苗品質向上、適品種の選抜、水・肥料管理などをめぐり、研究者たちは引き続き技術開発に取り組んでいる。(編集YF)
「人民網日本語版」2026年8月13日
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