中国初の埋め込み型聴覚神経インターフェース製品が正式承認

中国国家薬品監督管理局は10月20日に公告を発表し、革新的医療機器「聴性脳幹インプラント」の製品登録申請を正式に承認した。この製品は、上海交通大学医学院付属第九人民病院の呉皓教授の研究チームと、浙江諾爾康神経電子科技股份有限公司が共同開発したもので、中国初の能動型クラスIII埋め込み医療機器である「聴性脳幹インプラント」(Auditory Brainstem Implant:ABI)だ。また、中国で初めて頭蓋内の中枢神経に電気刺激を与え、神経信号を抽出する製品であり、中国の聴覚ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)分野の空白を埋めるものとなった。科技日報が伝えた。
呉教授は、「人工内耳は重度・最重度の感音神経性難聴の患者が聴覚を回復するための主要な手段だが、音の信号が蝸牛と聴神経を経由して脳に伝わらなければならないという前提条件がある。臨床現場には、内耳に重度の奇形がある子どもや、蝸牛神経が欠如している子どもがいる。こうした子どもたちは、生まれつき音を伝える経路が途絶えているため、人工内耳でも対応できない。その結果、こうした子どもたちは聾唖学校で学ばざるを得ない状況にある」と話す。
ABIは、電極アレイを脳幹の蝸牛核表面に埋め込むことで、蝸牛と聴神経をバイパスし、中枢の聴覚神経ニューロンを直接刺激することで聴覚を生み出す、感覚機能を再建するための侵襲型BMI装置だ。この装置は生命維持の中枢である脳幹に作用するため、手術の難易度が極めて高い。国際的にも、この技術を実施できる医療機関が限られている。それが長らく同技術の中国国内への導入と普及を妨げる要因となってきた。
呉教授は2019年に医工連携の研究開発チームを結成し、脳幹蝸牛核の構造的特徴に適合した16チャンネルの電極アレイを開発する方針を定めた。高刺激頻度の刺激チップと、中国語の四声を符号化する方式を採用し、ニューロンへの刺激とその応答記録を同時に行えるようにした。これまでに5件の発明特許を取得し、22年には第4回上海知的財産権イノベーション賞を受賞した。
プロジェクトの成果は21年7月、特許技術のライセンス供与という形で特許一括譲渡が実施され、浙江諾爾康神経電子科技股份有限公司と上海漢声医療科技有限公司に臨床用製品の開発が許可された。22年には正式に製品登録に向けた臨床試験が開始された。24年、研究チームはABIの全症例の手術と追跡調査を完了した。装置の電源を入れてから12カ月後の治療全体の有効率は96.67%に達した。これは中国国産の人工聴覚脳幹技術が臨床試験で成功を収めたことを示している。(編集YF)
「人民網日本語版」2026年10月22日
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