中米経済貿易摩擦 中国越境資金流動への影響は制御可能

人民網日本語版 2019年07月19日15:39

中国国家外貨管理局の王春英報道官(チーフエコノミスト)は18日に行われた同局の記者会見で、「今年の5月と6月、2018年の下半期、この両時期における各方面の状況や情勢を検討した結果、目下の中米経済貿易摩擦が中国のクロスボーダー資金流動に与える影響は全体としてコントロール可能であるといえる」と述べた。新華社が伝えた。

王報道官は、「中国外貨市場のムードと市場主体の行為はより理性的で安定するようになり、追加関税措置を背景として、中国の国際収支状況は全体として安定してコントロールが可能だ。今年5月に経済貿易摩擦がエスカレートすると、人民元の対米ドルレートの低下幅と値下がり予測値は昨年下半期を下回った。5月と6月の状況を総合すると、銀行の外貨決済・購入の月平均赤字額は18年下半期より44%低下し、銀行が顧客に代わって行う対外的な資金の受け取り・支払いの月平均赤字額も同38%低下した」と述べた。

王報道官は、「昨年下半期から現在までの間に、中国の輸出製品に対する米国の追加関税措置が徐々にエスカレートしているが、中国の国際収支状況は全体として安定を保っている」と指摘した。

王報道官は、「今年第1四半期の経常収支の黒字額は昨年下半期の平均値を大きく上回った。同期の非準備性質の金融勘定の黒字は488億ドル(1ドルは約107.6円)に上り、直接投資も証券投資もその他の投資も、すべて黒字になった」と述べた。

中米経済貿易摩擦がエスカレートした後の今年5月と6月には、銀行の外貨決済・購入の月平均赤字額は66億ドルで、18年下半期より44%低下した。王報道官は、「ここからわかるのは、外貨市場の需給状況が相対的に良好であり、月ごとの変動は主に決済が多く、購入が少ない状況に市場主体が置かれたためで、市場予測の全体的な安定と市場化に基づく価格調整の役割がうかがえるということだ」と述べた。

また王報道官は、「中米経済貿易摩擦を背景として、中国外貨市場のムードは安定性が高まった。同時に、中国はイノベーションを継続し、マクロ調整を改善し、政策措置の事前調整と微調整を重視し、絶えず改革を深化させ、開放を拡大しており、国内企業などの市場主体も変化に積極的に対応している」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年7月19日

  

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