ソフトバンクが米WeWork支援に80億ドル シェアオフィスとソフトバンクの神話同時崩壊

人民網日本語版 2019年10月28日09:30

「史上最も多くの血が流れた投資」、「孫正義の過去最大の失敗となった投資」、「底なしの穴のような投資」……これらはすべて米ウィーワーク(WeWork)社への評価だ。ウィーワークは本社をニューヨークのソーシャル・イノベーション・プラットフォームに置き、シェアオフィス企業の元祖と呼ばれてきた。「北京日報」が伝えた。

新規株式公開(IPO)の延期、リストラ、創業者のスキャンダルなど数々の混乱が次々起こり、ウィーワークは23日、ついに一区切りの時を迎えた。日本のソフトバンクグループが接収管理し、総額80億ドル(1ドルは約108.6円)のワンパッケージの新規融資を提供することになった。ストーリーや情感では高い企業価値を維持出来なくなったとき、すべての企業にとって収益力が「試金石」になる。

熱狂的な拡張を続け シェアオフィスの流れは逆転した

「高層ビルが建ち上がった」から「ビルが倒壊した」まで、シェアオフィスの元祖とされる同社の流れが逆転したのは、ここ半年間ほどのことだ。

2010年設立のウィーワークは、初期の位置づけは主に企業家、フリーで働く人、小規模企業などに柔軟なオフィス空間を提供する会社というものだった。17年には、創業者のアダム・ニューマン氏が孫正義氏に会った。その後のメディアの報道によると、両者が最初に会った時の様子はこうだ。「孫正義氏はビジョン・ファンドで集めた資金1千億ドルを握りしめ、ニューマン氏に告げた。戦いにおいては、熱狂が聡明よりも大切だ。ウィーワークには熱狂が足りない、と」。

これを契機に、ソフトバンクはウィーワークへ現金という「弾薬」を提供するようになり、ウィーワークは事業拡張の旅を始めた。17年から19年にかけて、ウィーワークのワークステーションは21万4千ヶ所から60万4千ヶ所に増え、カバーする国・地域は32ヶ国・地域に広がった。

熱狂的な拡張が、資本市場の「神話」を創り出した。今年1月、ウィーワークの時価総額は一時470億ドルに達した、ニューマン氏は企業を率いIPOに向かって突進し始めた。しかしストーリーと情感だけでは食べていけないし、損失の事実を覆い隠すこともできない。

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