日本はなぜ「デジタル・ニューディール」を強く推進するか (2)

人民網日本語版 2020年01月16日11:12

同様に、量子科学技術の分野では、日本は基礎研究のスタートは早かったが、商用化と応用研究の面では中国、米国より遅れている。デジタル・ニューディールの関連予算には、量子研究とスパコンへの数百億円の投資が含まれるが、中米両国の人材や予算の投入と比べると取り立てて多いわけではない。

基礎研究をみると、日本は今世紀に入ってからほぼ毎年ノーベル賞受賞者を出しているが、受賞までに平均30年近くかかっており、受賞が必ずしも日本の現在の環境や科学研究の水準を直接反映しているわけではない。たとえば19年の受賞者の吉野彰氏の研究成果は1980年代に得られたものだ。現在、日本は基礎研究の分野で強い危機感を抱いている。18年度「科学技術白書」は、「日本は基礎科学研究、人材育成、資金確保など各方面で多くの問題に直面している」とした上で、「政府に科学研究分野への資金の投入を強化し、若い研究者によりよい研究環境を提供するよう提起する」としている。

日本はAI、量子計算、情報通信、基礎研究などの分野で一定の技術力があり、世界の科学技術勢力図の中で重要な一角を占めるが、競争力低下のリスクにも直面する。日本政府が資金の投入を増やし、デジタル・ニューディールの推進に力を入れるその意図ははっきりしており、インダストリー4.0の時代のチャンスをしっかつかまえ、デジタル経済が未来の日本の経済成長と社会変革を牽引する新たな原動力になるようにすることにある。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年1月16日

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング