貴州省貴陽市の街角ではわずか11歳と9歳の兄弟2人が毎日、尿毒症の母親の治療費を稼ぐために、屋台で物を売る姿が見られる。社会各界からこの不幸な家族へ支援が寄せられている。記者は12日、街角でこの兄弟を取材した。人民網が伝えた。
兄弟の母親の王燕さんは2010年に尿毒症と診断されたが、その後夫は家を出て音信不通となった。王燕さんは治療のために去年6月に2人の子供を連れて貴陽に転居し、1日おきに病院で人工透析を受けている。王さんが病気で体調が悪く重労働ができないため、家庭の負担は幼い2人の息子の肩にかかっている。
生計を立てるために兄弟2人はこの1年以上、籠を背負ってバスに乗り、貴陽の市西路にある卸売市場へ行っておもちゃを仕入れている。商品が重過ぎるので、2人で分けてそれぞれ背負って帰る。午後4時の下校時間になると、兄の方は食事を取る暇もなく商品を入れた籠を背負って大営坡の夜市へ売りに行き、弟は家に残って母親のために簡単な料理をする。
昨年末に村の幹部、黄偉さんが街角でこの李君の兄弟2人を見かけ、幼いのに毎日屋台で物を売る姿を不思議に思い、事情をたずねて彼らの家庭の状況を知った。その後、彼ら親子3人の状況が級ごとに上層に報告され、コミュニティーや学校、婦女連合会、政府、社会各界から一家に次々と支援が寄せられた。
「これまでにもう19万元も募金が寄せられた」。王燕さんによると、この募金で透析を続け、より効果的な治療を受けることができるという。また管轄区内の公立小学校が特例として2人の息子を受け入れ、さらに全ての費用を免除することになった。畢節市も王燕さんのために臨時の特別支援を実施し、王さんの戸籍や農村合作医療保険の問題も解決した。彼女の治療費の一部が払戻しされるようになり、また生活保護の対象にも登録された。(編集YH)
「人民網日本語版」2014年1月14日