動物保護団体のシーシェパートの反捕鯨抗議船「ボブ・バーカー号」は南氷洋の捕鯨禁止エリアで日本の船が不法にミンククジラを捕殺しているのを発見し、4頭が捕殺された証拠があると明らかにした。日本の漁船は国際公約の抜け穴を利用し、捕鯨は科学研究のためだと述べている。保護団体のメンバーは、日本漁船5隻の正確な位置を把握しており、現在は追跡して、捕鯨者たちに作業を中止して帰港するように促していると明らかにした。環球網が英デイリー・メールの6日付報道として伝えた。
1994年、国際捕鯨委員会は南氷洋での商業捕鯨を禁止すると規定した。シーシェパードの反捕鯨抗議船「ボブ・バーカー号」は捕鯨シーズン期間中、日本船「日新丸」が国際的に公認の南氷洋の捕鯨禁止エリアで捕鯨作業を行っているのを発見。「ボブ・バーカー号」搭載のヘリコプターは日本船の上空を飛行し、驚くような血なまぐさい光景を撮影した。「日新丸」の甲板にはミンククジラ3頭の死体が置かれ、他にも捕殺中の1頭がおり、甲板上は一面の血だった。彼らは鯨を切り刻み、内臓を海に捨てていた。シーシェパードのオーストラリア国籍の代表、ボブ・ブラウン氏は「こうした残忍で血なまぐさく、文明的ではない情景がなぜ現在の世界にまだあるのだろうか」と述べている。
日本水産庁は、彼らの捕鯨作業は科学研究の目的のためで、国際捕鯨委員会に提出した調査研究計画に合うものだと述べている。同庁報道官は「捕鯨保護区であるという意識はないため、この件についてコメントはしない」と述べた。日本の外務省は「調査捕鯨は国際公約に違反しておらず、公約の抜け穴をつくものでもない。逆にこれは国際公約の第8条で規定された締結国の合法的な権利だ」と述べている。
ブラウン氏は「今回の捕鯨は科学とは何の関係もない、単なる屠殺だ」として、シーシェパードは今後も平和的な手段でこうした残忍な行為を阻止すると述べている。(編集YH)
「人民網日本語版」2014年1月8日