家電が発明される前まで、家事は現代ほど簡単ではなかった。上流階級の人々は当時、自身の豪奢な生活を楽しむため、面倒な家事を他人頼りにしていた。こうして生まれたのが「メイド」という職業だ。新華網が伝えた。
時代の変化と日本の漫画アニメ産業の浸透に伴い、メイドの定義には変化が起こり、サブカルチャーのシンボルとして世界を席巻するようになった。新たな時代のメイドたちは、レースのドレスに身を包み、蝶ネクタイを着け、ロリータ少女の衣裳で人々を「萌え」させるのが仕事だ。
メイド喫茶も近年、世界各地で雨後の竹の子のように出現し、一種の飲食業の形態としてすっかり定着している。
今回は、重慶市にあるメイドカフェの日常の写真を読者の皆さんにご紹介。メイド喫茶の魅力を写真とともに味わっていただく。
メイド喫茶を知らない人には陥りやすい誤解がある。「尊重されたいという現代人の願いをかなえる」ために現れた飲食サービスの業態だと誤解する人もいるし、「ポルノ」「変態」などのネガティブなイメージで捉える人もいる。
だがアニメや漫画、ゲームに詳しいサブカルチャーの人に鼻であしらわれる。「そんな理屈が通るなら、モーターショーにコンパニオンを見に行くのも色情魔になってしまう。それに露出度ならコンパニオンの方がひどい」
メイド喫茶に来る顧客は、珍しがって体験しに来る人が少数いるほかは、アニメや漫画、ゲーム、関連文化に詳しいファンがほとんど。サブカルのシンボルであるメイドは彼らにとって、一般人がモーターショーのコンパニオンを見に行くのと同様、一種の美の象徴であり、メイド喫茶通いはその純粋な鑑賞である。一部の人が連想するような「特別」な意味はない。
あるメイド喫茶の店主によると、「お客さんが遊びに来るのは、かわいいメイドがいるからとは限りません。同じ趣味の人に会えるからという人の方が多いのです。軍事マニアが軍事掲示板に入り浸ったり、女性が化粧品や贅沢品の話をしたがったりするのと同じです」(編集MA)
「人民網日本語版」2014年7月7日