報道によると、大連造船所は中国2隻目の空母(1隻目の国産空母)の鋼板の切断を完了し、現在は屋内でモジュールの建造を進めている。これらのモジュールは今後、屋外で組み立てられる。大連造船所の空母建造用のドックの全長は368メートルで、ガントリークレーンの幅は142メートル。海外メディアは「中国は2隻の空母の建造を進めている。これらの空母は、中国が完全に独自に製造する国産空母であり、輸入後に改造された遼寧艦とは異なる」と報じている。
中国中央電視台(CCTV)は10月20日、中国海軍1隻目の空母「遼寧艦」の機械・電力設備担当者である楼富強氏を紹介し、遼寧艦の最新の珍しい映像を公開した。映像を見ると、遼寧艦のタービン室とボイラーを確認できる。また、人民解放軍の戦略原子力潜水艦と攻撃型原子力潜水艦が、遼寧艦の空母打撃群を護衛航行する映像が放送された。
CCTVや新華社の報道によると、今年1月18日に開かれた遼寧省第12期人民代表大会第2回会議で、遼寧省委員会書記、遼寧省人民代表大会常務委員会主任の王珉氏は、「遼寧艦の交付に続き、中国2隻目の空母の建造が大連造船所で開始された。中国2隻目の空母の工期は6年を見込んでいる。中国は将来的に、4隻以上の空母を保有する」と表明した。
◆遼寧艦より大型に
軍事問題に詳しい李傑氏は、「建造中の国産空母の構造は遼寧艦と大差ないが、トン数を増し先進的になる。遼寧艦の基準排水量は5万5000トン、満載排水量は6万7500トンだ(6万トン以上は大型空母、3-4万トンは中型空母、3万トン以下は軽空母)。新空母は、7-9万トンになるとみられる」と予想した。専門家の杜文竜氏も、「海洋権益を保護するならば、大型空母は最良の選択肢だ」と述べた。
◆動力は通常動力か
李氏は、「国産空母と遼寧艦の構造が似ているということは、スキージャンプ甲板を搭載することを意味し、カタパルトを搭載する可能性は低い」と判断した。報道によると、中国はすでに空母搭載のカタパルトを開発する能力を持ち、国産空母のカタパルト発進は遅かれ早かれ実現する見通しだ。空母の動力に原子力を採用しているのは、世界的に見ても米国のみだ。杜氏は、「国産空母の建造水準を考慮すると、通常動力の方が原子力よりも無難で、建造も容易だ」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年10月22日