アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が11日、北京市郊外・雁棲湖畔の国際会議センターで行われた。各エコノミー首脳は「未来志向のアジア太平洋パートナーシップの共同構築」というテーマをめぐって踏み込んで意見交換し、地域経済協力の大計を話し合い、広範な共通認識にいたった。議長を務めた中国の習近平国家主席は「新たな情勢を前に、アジア太平洋エコノミーは地域経済統合を踏み込んで推進し、発展革新、成長連動、利益融合の開放型アジア太平洋経済構造を築き、相互信頼、あまねく広がる、協力、ウィンウィンのアジア太平洋パートナーシップを共同構築し、アジア太平洋と世界の経済発展に原動力を加えるべきだ」と強調した。
習主席は次の4点を主張した。
(1)発展のビジョンを共同で描く。アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)プロセスの推進、コネクティビティの強化、革新的発展の追求などにおける重要な共通認識を行動に変える。
(2)グローバルな試練に共同で対処する。感染症、食糧安全保障、エネルギー安全保障などグローバルな問題に適切に対処する。
(3)協力プラットフォームを共同で築く、APECを統合推進の制度プラットフォーム、経験交流強化の政策プラットフォーム、保護貿易主義反対の開放プラットフォーム、経済・技術協力深化の発展プラットフォーム、コネクティビティ強化の連結プラットフォームにする。中国側はAPECの制度・能力開発、各分野の実務協力を支援するため1000万ドルを拠出する。
(4)連動的発展を共同で図る。発展途上エコノミーに対する資金・技術面の支援を強化し、連動効果を拡大し、共同発展を実現する。中国政府はAPECの発展途上エコノミーの貿易・投資分野の能力開発事業のために、今後3年間で1500人の人材を育成する。
各エコノミー首脳は「地域経済統合の推進」「経済の革新的な発展、改革、成長の促進」「包括的なインフラ整備およびコネクティビティの強化」について重点的に議論した。
会議は首脳宣言とAPEC発足25周年声明を採択し、午後4時に閉幕した。
閉幕後、習主席は会議の状況と成果について国内外の記者に説明。「今回の会議はアジア太平洋協力が新たな歴史的段階に入る重要な会議であり、APEC各エコノミーの盛大な会合でもあった。会議は実り豊かな成果を上げ、所期の目標を実現した。各エコノミーはこれに満足している。われわれは相互信頼、あまねく広がる、協力、ウィンウィンの精神を発揚し、未来志向のアジア太平洋パートナーシップを共同構築することを決意した」と指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2014年11月12日