最近、立ち退きが決まっている上海の廃墟に描かれたストリートアートがネットで話題となり、多くのネットユーザーの注目と「いいね!」を集めている。中国青年網が伝えた。
■中国人とフランス人アーティストのコラボ
これらのストリートアートが描かれているのは周囲に高いビルが立ち並ぶ上海の繁華街にある上海市康定路600の横丁。通りの入り口には廃棄された古い木材などが積まれ、中には、残された大きな廃墟が広がり、遺留物が散らばっている。多くは建設廃材や住人が残していった生活用品などだ。
これら10点程のストリートアートは廃墟の壁に描かれている。美しく描かれたストリートアートを撮影しに、多くの写真愛好者たちがここにやってくる。ネット上では、これらのストリートアートのため、この廃墟を保存するべきだと呼びかける人々まで現れている。
これらのストリートアートは、上海のアーティスト施政さんとフランス人ストリートアーティストのJulien Mallandさんが共同で描いたもの。二人は、2014年12月24日と25日の2日間で、これらの絵を完成させた。
■廃墟に描いたストリートアートは短命、「心の準備ができている」
ここは、典型的なオールド上海の通りだ。生まれも育ちも上海の施政さんは、横丁での生活に詳しい。一方、Julien Mallandさんは上海市民の古い建物への愛着に気が付いた。
そのため、2人はあえてこの廃墟となった古い建築物を背景に取り入れることを意識した。作品の1つには、家を背負った少女が描かれている。顔が描かれた壁面が削れているため、まるで少女が涙を流しているように見える。
立ち退きが決まっている廃墟に描いたグラフィティアートの寿命は短い。これについて施政さんは、「心の準備はできている。グラフィティアートは、もともと神出鬼没なものだから」と語った。(編集MZ)
「人民網日本語版」2015年1月23日