国務院の李克強総理は北京の中南海・紫光閣で28日午後、第5回中国・EU経済貿易ハイレベル対話に出席するため中国を訪問中の欧州委員会のユルキ・カタイネン副委員長と会談した。新華網が伝えた。

　李総理は、「中国とEUの関係は絶えず新たな成果を収めている。世界経済の回復が緩慢で、国際情勢が複雑かつ激しく変化する中、中国とEUが協力を強めることは双方にとって有利なことであり、世界にとっても積極的なシグナルとなる」と述べたほか、「今年6月の第17回中国・EU首脳会議では、中国とEUの発展戦略の連結、各分野の協力深化、中国・EU投資協定交渉の推進など、様々な共通認識に達した。双方が中国・EU共同投資基金の設立に向けた話し合いを積極的に進めることを望む。これは、双方の投資・金融協力の推進、第三者市場の共同開拓に役立つばかりか、国際社会に向けて、中国がユーロの安定とEUの団結・発展を断固支持することを表明できる」と指摘した。

　李総理はまた、「中国経済の運行は今年も合理的な範囲内に収まっている。雇用は十分に確保され、住民所得も引き続き増加し、環境はやや改善した。新たな成長の原動力も形成されつつある。中国経済の長期的に良好なファンダメンタルズは変わっておらず、改革開放を通じて改革のボーナスを放出し、経済発展を推進するという方向性も変わらない。中国経済は『中高度成長を保ち、中高水準へとまい進する』という方針を維持し、中国とEUの様々な分野における協力に、より多くの空間を提供することができる」と強調した。

　カタイネン副委員長は、「EUは中国と共にマクロ経済政策に関する意思疎通と協調を強めたい」としたほか、中国の改革開放のプロセスを評価し、支援を提供したいとした。また、「EUは中国と共に、共同投資基金の設立に関する話し合いを進め、中国・EU投資協定交渉が実務的な成果を得られるよう共に推進していく。これは双方の互恵協力を拡大し、国内の経済構造を調整するのに役立ち、経済成長をけん引できる」と述べた。（編集SN）

　「人民網日本語版」2015年9月29日