7日に初の玉(ぎょく)の杯が発見された後、発掘調査隊は江西省南昌市にある前漢の海昏侯墓の主椁室(棺をおさめた部屋)の南側で、9つの青銅の鼎を発見した。専門家によると、周王朝の時代には「天子九鼎」という言葉があったが、漢の時代になると厳守されなくなった。それでも9つの鼎の出現は、墓の主人の身分が特別であることを示している。新華網が伝えた。
発掘調査隊の隊長、江西省文物考古研究所の楊軍研究員は、「重ね合わせの関係を見ると、この9つの鼎は先ほど主椁室の西側から見つかっていた馬蹄金と金餅(金の円形の延べ板)と同じく、寝具の下から見つかった。そのうち7つが四角形の取手、2つが円形の取手を持つ」と語った。
鼎が見つかった場所からは、これまでも玉の杯、宝石がはめ込まれた机、漆器、料理に使われる青銅の炉、酒を入れる銅製の湯沸かしなどが見つかっていた。楊氏は、これは墓の主人が生前、客をもてなすために使用していた可能性がある。これほど揃った高級な食器は、墓の主人が食にこだわりを持っていたこと、そして尊い身分であったことを示す。諸侯王のような高級貴族でなければ、このような生活を送ることができなかっただろうと推測した。(編集YF)
「人民網日本語版」2015年12月10日